金平糖は実は縁起物のお菓子だった!?その由来とご利益について紹介!

 

見た目が星のような形で大変かわいい金平糖。子供のおやつとしてはもちろん、大人でも金平糖が好きという人は多くいます。

そんな金平糖が実は縁起物のお菓子だったという事実を知っていますか?そんな金平糖が縁起物になった由来とご利益について紹介します。

金平糖って何?

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見た目が星のようでカラフルな可愛い金平糖。子供のおやつだけでなく、金平糖が好きという大人も多くいます。

そんな金平糖はそもそもどのようなお菓子なのでしょうか?

まずは金平糖の歴史について見ていきましょう。

ポルトガルのお菓子

金平糖は「こんぺいとう」と読みます。この漢字は当て字で、実はポルトガル語の「confeito(コンフェイト)」が語源とされています。日本語で「球状の菓子」という意味があります。

語源がポルトガル語ということからわかるように、金平糖はもともとはポルトガルのお菓子でした。

金平糖というお菓子が日本に伝わった時期については、さまざまな説があります。その中でも有力とされているのが戦国時代真っただ中の1546年で、ちょうどこの頃「カステラ」などのような南蛮菓子が日本にたくさん入ってきました。それらと一緒に金平糖も入ってきたと言われています。

織田信長への献上品が始まり

日本に入ってきたポルトガルのお菓子コンフェイト。ただ単にポルトガルから南蛮菓子として日本に入ってきただけでは、現在のように広く日本に広まるはずがありません。

日本中にコンフェイトが広まったのは、織田信長への献上品がきっかけだったと言われています。

織田信長は世界に大変興味をもっていたので、頻繁に外国からの宣教師を自室に招いていました。そんな招かれたポルトガルの宣教師が、織田信長への献上品として贈ったものの中に、コンフェイト(金平糖)がありました。織田信長はこの南蛮菓子をたいそう気に入り、武士の間で広まったと言われています。

金平糖が縁起物になった理由

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金平糖は今では誰でも簡単に手に入れられるお菓子です。

そんなお菓子がどうして縁起物になったのでしょうか?

そこにはさまざまな理由がありました。その理由について紹介します。

高級菓子だったから

金平糖が日本に出回り始めた頃は、高級菓子とされていました。

当時の日本では真っ白の上白糖は手に入れることが難しい高級品でした。日本では上白糖を精製する技術がなかったからです。そんな上白糖を原料にして作られた金平糖は、値段も驚くほど高い高級品だったのです。

金平糖を口にすることができるのは、お金持ちだけだったということです。そのようなお金持ちしか食べることのできないお菓子は特別なものだと考えていました。

金平糖を食べることで、「自分もこのような高級菓子が食べられる身分になった」や「このような高級菓子がいつでも食べられる身分になれますように」などのような思いが込められているのです。

皇室の引き出物にされているから

金平糖は昔から皇室の引き出物として用いられてきました。

金平糖は1日や2日で完成するお菓子ではありません。突起のある美しい形の金平糖になるまでには約2週間という長い日数が必要です。

皇室も1日や2日で代替わりをしてしまうと、国家の安定が失われてしまいます。できるだけ末永く続いた方が、国民も安心するでしょう。

皇室の繁栄がいつまでも続くようにという願いを込めて、長い日数をかけて作られる金平糖は皇室御用達のお菓子になっています。

皇室御用達のお菓子は特別なものですから、その特別さにあやかって縁起が良いお菓子とされているのです。

製造過程にそのヒントがある

金平糖が縁起物のお菓子とされているのには、その製造過程のもヒントがあります。

金平糖は核となるザラメに何度も何度も糖蜜をかけて形作られていきます。この製造過程は大変難しく、温度が高すぎても低すぎても美しい形になりません。また、糖蜜をかけるタイミングも大変重要になります。美しい金平糖を作る職人になるまで最低でも20年はかかるのだとか。

幸運も日々の努力の積み重ねでもたらされるものです。長い期間、たゆまない努力を続けてより大きな幸運を掴むことができます。

そんなたゆまない努力を忘れない気持ちと大きな幸運を掴むことができますように、という願いを込めて金平糖は縁起物のお菓子とされているのです。

金平糖にあるご利益

金平糖は縁起物のお菓子として用いられることが良くあります。その用途はかなり多岐にわたっているのです。

金平糖にはどんなご利益があるのか、ご紹介していきましょう。

夫婦円満

金平糖はゆっくり時間をかけて美しい形になっていきます。美しい形になるには、職人という人の努力も必要になります。

家庭も同じです。良い家庭は1日や2日で築かれるものではありません。長い時間をかけて、夫婦が二人でで努力して築き上げていくものです。

家庭を築くための夫婦の関係と金平糖の製造過程は、長い期間と努力という二つの点で大変似ています。

このことから、金平糖は夫婦円満の縁起物と考えられています。夫婦が二人で一緒に金平糖を食べることで、夫婦円満になって良い家庭を築くことができるというわけです。

子孫繁栄

金平糖は最初は小さなザラメです。そのザラメに何度も何度も糖蜜をかけることで、ゆっくり時間をかけて大きくなっていきます。

また、金平糖は慎重に手をかけることで、美しい球体になっていきます。

子供を育てることも同じです。両親がゆっくり時間をかけて育てることで、立派な大人へと成長していきます。手間暇をかければかけるほど、子供は人間的に美しい人へと成長していくのです。

子供を育てることと金平糖を作ることはとても良く似ています。このことから、金平糖は子孫繁栄の縁起物としても用いられるようになりました。

健康祈願

金平糖は砂糖でできています。金平糖が日本で流行し始めた頃、砂糖は貴重な栄養源と考えられていました。病気になった時にしか食べられない、と考えられていたのです。

現代では砂糖は貴重なものとはされていません。ですが、当時の名残が今も残っているのです。

病気になった時の貴重な栄養補給として金平糖が用いられていたことから、健康祈願の縁起物として用いられることもよくあるのです。

招福招来

金平糖は五色の色に染められています。五色の色には、幸運をもたらすという意味が込められています。

カラフルなものは気持ちを高揚させて楽しい気分にさせてくれます。その楽しい気分が、幸運を引き寄せやすくしてくれるのです。

このような意味から、金平糖は招福招来の縁起物としての意味も込められています。

無病息災

金平糖には突起がありますよね。あの突起は、悪運を払いのける効果があるとされています。突起だらけの球体は見た目が痛そうなイメージを起こさせるので、鬼が嫌うとされているのです。

「鬼」は角が生えた姿を連想させますが、実際には悪運や災厄や病を意味しています。突起だらけの球状の金平糖は、この悪運や災厄を退けてくれる効果がるということです。

このような考えから、金平糖は無病息災の縁起物としての願いが込められています。

家内安全

金平糖は夫婦円満という願いが込められています。

また、悪運や災厄を払いのける効果もあると考えられていました。

この二つの考えが合わさって家内安全の縁起物としても用いられることが多くあります。

家の中に災いや悪運が入ってこないようにという願いが込められているのです。家族みんなで金平糖を食べると、家内安全としてのご利益がより強くなるという言い伝えもあるようです。

まとめ

金平糖は昔から多くの人たちに愛されているお菓子です。

ただ、現在では昔の技法で作られている金平糖は多くないようです。ほとんどの金平糖は機械で作られた量産品なんですね。

それで、金平糖にはその見た目から昔からのご利益がある縁起物のお菓子です。金平糖を食べる際には、願いを込めて食べると良いことが起こるかもしれませんよ。

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