大黒様といえば肩に背負った大きな袋と反対の手には打出の小槌をもった姿が印象的です。
でも七福神の大黒様と、出雲の神様として有名な大国主命とは同じ神様??違う国の神様がルーツなんて話もきいたことがあるような気もする・・・気になる大黒様について調べてみました。
もくじ
七福神の大黒天
その姿は?
via www.geocities.jp
頭に頭巾、体に狩衣をまとい、左肩に袋、右手に福槌、米俵の上に立ち、短躯、肥満、福耳といわれる大きな耳が特色。米俵に座る姿もある。
大黒さまの頭につけた頭巾は「上を見ない」という謙虚さを。また二つの米俵は「二表で満足をする」という、欲を張らない清廉な心を示しているといいます。
また、打ち出の小槌の「槌」は「土」、すなわち米をはじめとした、様々なものを生み出す「大地」を意味するのだと言われています。
七福神の大黒様、うんうん私のイメージできる大黒様の姿で間違いなさそうです。
頭巾にまで意味合いがあるとは考えたことなかったです。
頭巾にまで意味合いがあるとは考えたことなかったです。
「大黒天」と調べるとまずシヴァ神の化身と出てくる?!
シヴァ神の夜の姿=マハーカーラ⇒マハーカーラを訳すと大黒天??
大黒天(マハーカーラ)とはその名の示す通り暗黒の中に住み死を司る恐怖の
神でした。
えーーーー!ものすごく神様のイメージとかけ離れてしまいます。どうしてこのような神がルーツなのに福の神なのでしょうか??
不老不死の秘薬を持っており、自分の血肉を与えると、それに応じてその秘薬
を分け与えてくれるという神でした。しかしその神に対峙した時に、恐れたり
あるいはだまそうとしたりすれば、たちどころにその者の生命を奪ってしまう
真に恐怖の神でした。
中国を経由し日本に伝えられる間にマイルドになったなんていう記述が多かったですが…。
本当のところは一体どうなのでしょうか…?
本当のところは一体どうなのでしょうか…?
縁結びの神としても有名な大国主命とは?
【別名】
※非常に多種の名前がある。主な史料だけでも以下の通り。
『古事記』
大穴牟遅神・葦原色許男神・八千矛神・宇都志国玉神
『日本書紀』
大物主神・国作大己貴命・葦原醜男・八千戈神・大国玉神・顕国玉神
『古語拾遺』
大己貴神・大国魂神
『延喜式』巻八祝詞式「出雲国造神賀詞」条
大穴持命
他にも、例えば『風土記』では伊和大神(播磨)、所造天下大神(出雲)とも呼ばれ、幽冥界の主である事より幽冥主宰大神、出雲大社の祭神である事より杵築大神などとも呼ばれている。
様々な名前で各地の寺社で祀られていますし、信仰が厚いことの象徴でもありますね。
via inoues.net
大国主は子だくさん?!
大国主は色々な女神との間に多くの子供をもうけている。子供の数は『古事記』には180柱、『日本書紀』には181柱と書かれている。
約180もの神々を生んだのですね。だから縁結びの神様なのでしょうか。
どんな神様?
国造りの神、農業神、商業神、医療神などとして信仰される。
また大国主は縁結びの神としても知られる。なぜ縁結びの神とされるのかについては、出雲には毎年10月に諸国の神々が集う(神在月)のでそこで縁結びが話し合われる等という説明が一般的であるが、現代では、大国主命が須勢理毘売命を始めとする多数の女神と結ばれたことによるという解釈もある。ただし、いずれも俗説にすぎない。
結局のところ・・・
さてこの恐怖の大黒天ですが、実は仏教の伝搬の途中で色々と性格が変わって行
っています。まず一つの系統では大黒天はいつの間にか戦闘神になってしまい
ました。また別の系統ではなぜか食厨の神になっていました。この二つの系統
の大黒が中国で合流し、そして日本に渡って来たわけですが、日本に来た時に
日本での大黒信仰に重大な影響を与える混線が発生しました。それは日本に古
くからいる「だいこくさま」大国主命(おおくにぬしのみこと)との混線です。
そうなんですね。
暗黒の神が
七福神の大黒様のルーツっていわれちゃうと、いまいち納得できませんでしたが、
大国主命との混同による信仰の拡がりということならなんだか納得してしまいました。
日本書記や古事記を読んでみても神様みんなが善い行いばかりをするということもなく、
大国主に荷物を押し付ける兄神たちのようなとても人間らしい部分もみられたり・・・ということを考えると暗黒の神からの福の神への転身もアリなのかな?とまとめながら楽しめました♪