【やり方あってますか?】お盆に飾る盆提灯の意味や正しい飾り方を徹底解説!!

 

お盆には盆提灯というものを飾ります。この盆提灯の意味をご存知でしょうか?実は様々な意味があります。また、盆提灯には正しい飾り方もあります。ここでは、お盆に飾る盆提灯の意味や正しい飾り方についてご紹介します。

もくじ

盆提灯とは?

お盆には盆提灯というものを飾ります。ですが、この盆提灯の意味や盆提灯そのものをご存知ないという人も多くなってきています。まずは、盆提灯とはどういうものなのかについてご紹介していきます。

盆提灯とは供養の意味

お盆に盆提灯を飾るのは、亡くなった人の魂を供養する為に飾られる提灯のことです。

人間は亡くなると冥土(めいど)という場所へ旅立ちます。この冥土という場所はとても寒くて真っ暗なところだと言われています。明かり一つないのです。そのような場所へ赴く時、少しでも暖かさを感じて穏やかな気持ちで旅立って欲しいという願いを込めて、盆提灯を飾ると言われています。

送り火の代わり

お盆の盆提灯は、「送り火(おくりび)」の代わりとも言われています。送り火とは、亡くなった人の霊が迷子にならずに無事この世まで戻ってくることができるようにという目印の光のことです。

亡くなった人の霊は、あの世へ行ってしまうとこの世での家の場所がわからなくなることがあります。記憶が薄れてしまうのです。そのような時でも、お盆に迷子にならずに買ってくることができるようにという願いを込めて、お盆に盆提灯を飾ると言われています。

お迎えする準備ができた合図

お盆の時には、様々な準備をします。お盆用の祭壇を作ったり、お盆の祭壇にお供えするお料理を作ったりします。これらの準備がすべて整って、ようやく亡くなった人の霊をお迎えすることができます。

亡くなった人はお盆のための準備がいつできるのかがわかりません。そのため、盆提灯を飾って「お迎えの用意ができました」という合図を送っているとも言われています。盆提灯が飾られると、それを合図に亡くなった人の霊が戻ってくるのです。

盆提灯は故人と親しかった人が用意する

お盆に飾る盆提灯は、家族が用意して飾るものではありません。本来の盆提灯は、故人と親しかった友人知人や親せきが用意して飾ります。

故人への感謝の気持ちがある友人知人や親せきの人たちが、故人の死を悼みながら感謝の気持ちを持って用意するのです。

そのため、お盆に飾られる盆提灯の数が多ければ多いほど、故人はそれだけたくさんの人から慕われていたということを示すことになります。これは、あの世へ行ってから閻魔大王の前で行なわれる裁判の時に、「良いこと」として数えられるとも言われています。

盆提灯の種類

お盆に飾る盆提灯にはさまざまな種類があります。ここでは、盆提灯の種類についてご紹介してきます。

白提灯(しろちょうちん)

「白提灯(しろちょうちん)」という盆提灯があります。これは主に初盆の時に飾られる盆提灯です。初盆の時だけですから、2回目のお盆の時には白提灯を飾ることはありません。

白提灯は初盆が終わったら処分することになります。送り火と一緒に燃やしたり、またはお参りに来てもらうお寺などに依頼して処分してもらうことが一般的とされています。

御所提灯(ごしょちょうちん)

「御所提灯(ごしょちょうちん)」という盆提灯もあります。これはお盆用の飾り棚の近くなどに吊るす形式の提灯です。

また、御所提灯にはその家の家紋が描かれる場合があります。家紋入りの御所提灯は仏壇仏具店に依頼することになります。製作には2~3週間かかることもあります。お盆に家紋入りの御所提灯を飾る際には、納期にゆとりを持たせて依頼するようにしましょう。

回転行灯(かいてんあんどん)

「回転行灯(かいてんあんどん)」は、床や畳の上などに置く形の盆提灯です。盆提灯に火を入れると提灯の中の筒が回転します。筒にはさまざまな彫り物の細工が施されています。筒が回転することで、彫り物の細工が色鮮やかに回転するのが特徴です。

大内行灯(おおうちあんどん)

「大内行灯(おおうちあんどん)」は、盆提灯の中でも良く使われている一般的な形の提灯です。

3本足になっている置くタイプの盆提灯です。絵柄の入ったタイプのものが多くあります。中には、この大内行灯に家紋を入れてもらうこともあります。その場合は、特注になりますから製作日数が必要になります。

盆提灯を送る際の注意

盆提灯の意味で、盆提灯は本来、故人と親しかった友人知人や親せきが用意して贈るものとご紹介しました。盆提灯を贈る際には、どんなものでも良いというわけではありません。ここでは、盆提灯を贈る際の注意点についてご紹介します。

絵柄入りのものを贈るのが一般的

盆提灯には真っ白な盆提灯と、絵柄入りの盆提灯の2種類があります。

一般的に贈り物として選ぶ際には、絵柄入り物のを選びましょう。真っ白の盆提灯は、初盆の一回だけしか使用しないからです。また、真っ白の盆提灯は初めて帰ってくる個人のための目印という理由から、家族が用意するのが一般的とされています。

また、絵柄入りのものもプリントのものから、手描きのものまで様々です。手描きのものはそれだけ時間や手間がかかっていますから、値段もかなり高価になります。

絵柄自体は、七草やキキョウ、菊などのような秋をイメージさせるものを選ぶと良いでしょう。

対(つい)で贈る必要はない

盆提灯は必ずしも対(つい)で贈る必要はありません。贈る側の予算の都合もあります。ですがそれよりも、贈られる側の都合を考慮する必要があるからです。

昨今では住宅事情により、対で贈られると置く場所に困ることが良くあります。そのため、あえて一つだけ贈ることも多くなっています。

予算は高価なものから安価なものまでさまざま

盆提灯は高価なものでは100万円以上するものもあります。手描きの絵柄のものや材質によって高価になることがあるのです。

ですが、無理に高価な盆提灯を贈る必要はありません。また、あまり高価な盆提灯を贈ると、贈られた側が困ることもあります。

特に回転行灯は数千円から数万円くらいと、手ごろな価格の盆提灯が多いという特徴があります。火を入れると中の筒が回転することから、見た目が美しいという理由で好まれることが多いのも特徴です。

盆提灯を飾る時期

盆提灯には飾る時期というものがあります。好きな時に盆提灯を飾って良いというものではないのです。ここでは盆提灯を飾る時期について、詳しく見ていきます。

盆提灯の飾り始めの時期

盆提灯には亡くなった人の霊をお迎えするという役目があります。そのため、お盆が始まる8月13日ごろから飾り始めるのが一般的です。関東ではお盆の時期が1か月早い為、7月13日ごろから飾り始めるのが一般的とされています。

ただ、実際には8月(関東では7月)に入ったらすぐに飾ることが多くあります。これは、贈り物の盆提灯が届くのが8月(関東では7月)頃になるからです。贈り物として届いた盆提灯はそのまま飾られます。そのため、8月(関東では7月)の初旬ごろから飾り始めるところも増えてきています。

盆提灯に灯を入れる期間

盆提灯に灯を入れて飾る期間は、8月13日から16日まで(関東では7月13日から16日まで)が一般的です。この期間は、盆提灯に灯を入れたままにしておきます。ですが、実際には火事などが起こる可能性がある為、ろうそくに火をともす際には人がそばにいる間だけ入れるようにします。電気の場合は、基本的には灯したままにしておきます。

ただし、これは宗派や地域などによって異なります。気になる場合は、菩提寺や仏具店などで確認してみると良いでしょう。

盆提灯を片付ける時期

盆提灯はお盆が終わった翌日に片づけます。使いまわしをする絵柄の入った盆提灯は、保管しておくと誇りを被ることが良くあります。箱がある時は箱に入れて保管しましょう。箱がない場合は、白い風呂敷のようなものに包んで片づけると良いでしょう。

どうしてもお盆が終わった翌日に片づけることが難しい場合は、2日以内に片づけるようにすると良いでしょう。あまり長い間飾っておくと、悪い霊がやってくると言われています。お盆が終わったら速やかに片づける方が良いでしょう。

盆提灯の注意点

盆提灯は贈答用としてたくさんもらうことがあります。毎年頂いた盆提灯をすべて飾るのは大変です。頂いて2~3年は必ず飾るようにしましょう。頂いた人への感謝の気持ちを表す意味があります。その後は少しずつ減らしていくと良いでしょう。

また、盆提灯を処分する際は、必ず送り火で燃やすようにしてください。自分で処分することが難しい場合は、菩提寺やご近所のお寺などに持ち込んで供養をお願いしましょう。

まとめ

最近ではお盆に盆提灯を飾る家が少なくなりました。ですが、御所提灯には小さなものもたくさん売られています。小ぶりの御所提灯を購入すれば保管する際にも場所を取りません。お盆の際には小さめの盆提灯を飾って故人をお迎えしてみるのも良いかもしれません。

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