端午の節句を正しくお祝い!~しきたりの意味や兜の飾り方~

 

 

5月5日の端午の節句は、こどもの日と銘打って男の子の健康と成長を願う大切な行事です。五月人形や兜、鯉のぼりの飾り付けと忙しくなりますが、節句飾りの意味や由来はご存じですか?兜の飾り方もあわせてご紹介します。

もくじ

端午の節句

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端午の節句は、奈良時代から祝われている五節句の一つで、五が重なることから重五(ちょうご)ともいわれます。

また、「端午」というのは、もとは月の「端(はじめ)」の「午(うま)」の日という意味で、5月に限ったものではありませんでした。しかし、午(ご)と五(ご)の音が同じなので、毎月5日を指すようになり、やがて5月5日のことになったとも伝えられています。

端午の節句は、男の子にふさわしい「勝負」や「尚武」に通じていることから、菖蒲(しょうぶ)の花を用意し、鎧(よろい)や兜(かぶと)、鯉のぼりを飾り、ちまきや柏餅を用意して、男の子の健やかな成長を願い、祝います。

鎧兜を飾るのはなぜ?

無料イラスト 兜のイラスト2 (透過PNG) (11947)

端午の節句に鎧兜などを飾る慣習は、鎌倉時代から江戸時代前期にかけて武家社会で広まったものです。もともとは門前に鎧兜を飾ることで、男の子の誕生を知らせていました。
武家社会の男子にとって鎧や兜は身を守るための大切なもの。そのことから、端午の節句に飾られる鎧兜は、病気や事故といった本人に降りかかる災厄の身代わりになってくれると考えられるようになりました。鎧兜は男の子の無事な成長を願うものへと変化していったのです。
武家社会から生まれた端午の節句は、
家の跡継ぎとなる男の子が無事に成長し、出世を願う意味が込められていました。
江戸時代後期になると裕福な商人や豪農に広まり、
現在も男の子の病気や災難から身を守ってくれる縁起物として飾られています。

鎧兜の飾り方

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①中央に「櫃(ひつ)」の上に「袱紗(ふくさ)」を敷いて
「兜飾り」を飾ります。
「櫃」とは兜が入っていた箱のことで、
袱紗は黒い四角の布のことです。②兜の後ろに「屏風」を置く。

③兜の両側に「太刀」と「弓」を置きます。
弓は向かって左側に、太刀は向かって右側に
柄を下にして置きます。

④札を向かって右側手前に置く。
(札は必ずしも必要ではありません)

兜飾りで迷うのは太刀と弓の位置だと思います。
右利きということで、太刀を右側(向かって左)、弓矢を左(向かって右)に置きたくなりますが、
それは間違いです。
細かいパーツが多いので無くしたりぶつけて壊さないよう、飾る場所で組み立てましょう。
家の中に飾る兜飾りは健康と成長を願う意味合いが強く、「内飾り」と呼ばれます。

弓と太刀を飾る意味

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◆弓
弓と矢は「破魔」としての、魔除けのための大事な道具です。
初詣で神社に行くと魔除けの為に破魔矢を頂けますよね。
これと同じように、この弓と矢は戦いで使用するものではなく、事故や災害、病気などに合わないようにというお守りの意味があるのですよ◆太刀
「太刀」と「刀」は同じだと思われていますが、「太刀」と「刀」は違うんです。
刀は戦いに使用される道具ですが、太刀は主に儀式のときに使われるものなんです。
古くから日本では、「刀」には魂が宿ると思われていて、神事などの儀式にも使われてきました。
この兜についている「太刀」には刀に宿っている魂が身を守ってくれ、繁栄をもたらしてくれるという意味があるのです。

刀と弓は鎧兜に付きものの戦いの武器として捉えがちですが、
五月人形の飾りは儀式にも使われる「太刀」です。
魔物は光物を嫌うとされており、太刀は古くから魔除けの護身具として使われてきました。
弓はお正月の破魔矢と同じく、魔を破る魔除けと幸福を射るという二つの意味が込められています。

こいのぼりを飾る理由

無料イラスト こいのぼり (12021)

古くから鯉は滝登りするほど天に向かって泳ぐとされています。
中国では昔、急流をさかのぼった鯉だけが竜になったという話も。そんな鯉にならって、男児も世の中で立身出世していくように願って飾ります。
男女関係なく子供の生まれた家では、その子の将来を願って飾る地域も。

本来は、室町時代の武家が外に家紋の入った幟を立てた事から始まります。
しかし町人は幟を作る事はできない為に、代わりに鯉のぼりが誕生したそうです。

鯉のぼりは中国の故事にならい、
庶民が男の子が生まれた事を知らせる目的で飾られるようになりました。
濁った水でも生きられる鯉のように強くなり、
出世ができるようにという願いを込めて縁起を担いだとも言われています。
鎧や兜飾りに対して、鯉のぼりは男の子の出世を願う「外飾り」と呼ばれます。
絵写経

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