日本には四季折々の花が咲き、花屋には季節を問わず色とりどりの花が並んでいます。またガーデニングがブームになり、自宅の庭やベランダなどで自分で育てている人も多いですよね。部屋にあるだけで彩を加えてくれる花の中でも、縁起物として扱われてきたものについてまとめてみました。
もくじ
縁起物とされている花7選♪
プレゼントとして贈る場合は、相手の幸福や発展などを願う意味合いの花が好まれますね。
ここではそんな縁起物として扱われている花を7つご紹介します♪
梅(うめ)
松竹梅といえば日本人なら誰もが耳にしたことがある縁起のいい植物です。美しさだけでなく、風格や威厳があり、三種類の木を植えると幸せが訪れると日本人に愛されてきました。
樹齢が長く、冬でも青々として枯れないことから不老長寿を表す松。
まっすぐに伸び、地面にしっかり根を張ることから子孫繁栄を表す竹と並び、「梅」は厳しい冬の寒さに耐える強さが清廉潔白や高潔を表し、美しい花を咲かせて春の訪れを知らせることから、喜びの象徴とされています。
また、早春に他の花より早く咲くことから、出世や開運の象徴とも。
紅と白の花を咲かせるのも縁起物とされる所以です。
桜
早々と潔く散る様や、散り際に急速に色褪せることを「桜ざめ」といい、気持ちが冷めることに繋がるとされ、桜の季節の結婚は縁起が悪いと避ける風習があったりと、江戸時代ごろには縁起の悪い花とされていました。しかし、その後、茶碗の中で桜が花開く過程が良いものとされ、祝い事の席で桜漬けを使った桜湯をふるまうようになったり、和菓子などに使われるようになったりと、縁起物として扱われるシーンが増えるようになりました。
最近では、4月に鮮やかに色付き花開くことから、新年度に花を咲かせ大きく成長するという願いを込めて、合格祝や入学祝などに向けて桜の花がデザインされた熨斗袋なども流通しています。
受験に合格することを「サクラサク」とも言いますね。1956年に早稲田大学が合否通知の電報で用いたのがきっかけですが、今ではすっかり合格祈願や合格祝の縁起物として扱われるようになっています。
南天(なんてん)
「難(なん)を転(てん)ずる」という名前から、厄除けや幸運を招く木とされてきました。
胡蝶蘭(こちょうらん)
ランの仲間で、色も白やピンク、黄色など様々でとても華やかな花です。
「幸せが飛んでくる」と、大変縁起のよい花言葉を持っており、相手の幸せを願う意味で贈答にふさわしい花と言えるでしょう。
クリスマスローズ
花に見える部分が実は「萼片(がくへん)」と呼ばれる部分のため、長い間花が咲いているように見えて鑑賞期間が長いのが特徴です。
そこから転じて、「ガク(学)が落ちない」 と受験の合格祈願に購入する人も多いようです。
色も白、薄赤、濃赤、紫など様々あるため、目を楽しませてくれます。
ツツジ
日本では園芸品種として交配され、多くの品種があり、庭木や街路樹など様々な場所で目にします。
先が5つに開いた漏斗型の可愛いらしい花で、子供の頃に甘い蜜を吸った経験がある人も多いのではないでしょうか?
パキラ
種から育てられた株で、5~10年ほど育てないと花は咲かず、市販の鉢植えでは殆ど見るチャンスはないそうです。
縁起の「良い花」「悪い花」を知っておこう
同様に縁起が悪いとされている花も数多く存在します。たとえば椿(つばき)の木は、寒い時期に緑の葉を茂らせることから生命力の象徴とされており、結婚祝などには良いと言われています。
赤白の花をつけるため縁起が良いように思いますが、花が首からポロリと落ちてしまうため、「死」を連想しお見舞いなどには向きません。
上記で挙げた胡蝶蘭も、出回っているものは鉢植えが基本ですが、鉢植えは「根付く」ことから「寝付く」と連想され、お見舞いではタブーとされています。
使ったり贈る状況によって花の持つ意味が異なるため、ふさわしい場面でふさわしい花を選べるようになるといいですね。