ガジュマルの木をご存知ですか?日本では沖縄に生息し、精霊が宿る木として大切にされています。そんなガジュマルの木は実は縁起物としても大変有名です。どうしてガジュマルの木は縁起物とされているのでしょう。その理由やガジュマルの木にまつわる伝説、縁起物としての効果についてご紹介します。
もくじ
ガジュマルが縁起物とされている理由
ガジュマルの木は日本では沖縄に生息している植物です。また、縁起物として人気の高い植物でもあります。どうしてガジュマルの木は縁起物とされているのでしょう。その理由について調べてみましたので、ご紹介します。
ガジュマルにはキジムナーという精霊が住んでいるから
ガジュマルの木が縁起物とされている理由の一つに、キジムナーという精霊が関係しています。キジムナーは、ガジュマルに住んでいるとされている精霊であり妖怪でもあります。
キジムナーは見た目は小さな子供で、真っ赤な髪の毛をしていると言われています。髪の毛はとても長く、中には引きずるほど真っ赤な髪の毛を伸ばしているキジムナーもいるのだとか。
ガジュマルの中でも特に古木を好み、うろの中で眠り、起きている時はガジュマルの木の上に座って人間を見ているのだそうです。そして、暇になったり人恋しくなったりすると下に下りてきて、人間に混ざって遊んだりいたずらしたりすることがあるのだそうです。
キジムナーは、東北地方に伝わっている座敷童に似ています。その姿を見た人には幸運が訪れるのだとか。キジムナーに親切にしてあげたり、一緒に遊んであげたりすると、そのお礼として幸運をもたらしてくれると言われています。
キジムナーはガジュマルの古木にしか住みつかないため、沖縄だけに存在しています。沖縄にはキジムナーの伝説がたくさん残っています。キジムナーの話をすると喜んで、キジムナーが出て来るのだそうです。
このように、人間に幸運をもたらしてくれるキジムナーがガジュマルに住んでいるため、ガジュマルそのものも縁起物とされるようになりました。
海外では陽の気を放つと言われているから
日本ではガジュマルの木は沖縄にしか生息していません。ですが、海外の中でも沖縄と似た気候の場所にはガジュマルの木が生息しています。
海外ではガジュマルは陽の気を放つ木と言われています。ガジュマルの木がある場所では、植物の成長がとても早く、大きく育つのだそうです。これは、ガジュマルの木が陽の気を放っているからだと言われています。
また、ガジュマルの木のそばにいると、暗い気持ちが和らいで明るい気持ちになるのだそうです。これも、ガジュマルの木が陽の気を放っているからとされています。ガジュマルの木が放つ陽の気を受け取ることで、ネガティブな気持ちが浄化されてポジティブになるのです。
その場の浄化をしたければ、ガジュマルの木を植えると良いとされています。その土地や場を浄化し、良い気で満たしてくれるからです。このような理由から、ガジュマルの木は縁起物として愛されています。
風水的に見て縁起が良いとされているから
ガジュマルの木は、風水的に見ても縁起がいいとされています。
ガジュマルの葉っぱは大きくて丸い形をしています。このような形の葉は風水では、悪い気を吸い取って浄化する力が強いとされています。
何となく雰囲気が暗い、または嫌な感じがするなどの場所にガジュマルの木を置くと、その場が浄化されて明るくなるとされています。風水的に見てガジュマルの木は大変エネルギーが強いため、あまり複数置かないようにとも言われています。
縁起物ガジュマルが持つもう一つの顔
縁起物として有名で愛されているガジュマルの木。ですが、ガジュマルの木には縁起物とは正反対のもう一つの顔も持っています。
ガジュマルの縁起物とは正反対のもう一つの顔とはどういうものなのでしょう。別名や伝承について調べましたので、ご紹介しましょう。
精霊キジムナーの怖い伝承
縁起物のガジュマルの木に宿る精霊キジムナー。人間がとても大好きなので、人間に対して敵対するということはほとんどありません。ですが、一度人間に敵対心を抱くと、精霊キジムナーは恐ろしい一面を見せます。
ある夜、3人の男性がガジュマルの木の下で焚火を炊いていました。人間が来たことで喜んだ精霊キジムナーは、3人の男がどんな会話をしているのか聞いてみました。すると、3人の男は驚く会話をしていたのです。
3人の男はあるものを市場に売りに行く途中でした。そのあるものとは、ガジュマルの木を切り倒した薪でした。当時、ガジュマルの木はとても希少な木としてされていたため、高値で取引されていたのです。3人の男は、切り倒してはいけないと言われていたガジュマルの木を切り倒して売りに行こうとしていたのです。
3人の男が切り倒してしまったガジュマルの木は、実は3人の男の話を聞いていた精霊キジムナーの兄弟でした。自分の大切な兄弟を切り倒されてしまったことに怒りを覚えた精霊キジムナーは、3人の男をガジュマルの木で絞殺してしまいました。
沖縄では、ガジュマルの木は神聖な木として大切にされています。よほどのことがない限り、ガジュマルの木を傷つけてはいけないと言われているのですが、それはこのような伝承があるからです。
精霊キジムナーは、人間に敵対心を抱くことはほとんどありません。ですが、自分勝手な理由でガジュマルの木や自然を傷つけた場合には、祟りのような報復行為をすると言われています。
「ジャングルの殺し屋」という別名がある
ガジュマルの木には「ジャングルの殺し屋」という別名があります。縁起物として大切にされているガジュマルの木ですが、実はその生態には恐ろしい一面があるのです。
ガジュマルの木のそばにまったく別の木があると、ガジュマルの木はその木にまとわりつきます。ただ単にまとわりつくだけではなく、その木を絞め殺して枯れさせてしまうのです。
ガジュマルの木はとても陽の気が強い植物です。あまりにその木が強すぎるあまり、他の木がガジュマルの木が放つ陽の気に当てられて枯れてしまうこともあるのだとか。そのため、よほど生命力の強い植物でない限り、ガジュマルの木と共に生息できないとされています。
このような理由から、縁起物のガジュマルの木は、ジャングルの殺し屋という異名がついています。
ガジュマルの縁起物としての効果とは?
ガジュマルの木の縁起物の効果にはどのようなものがあるのでしょうか?縁起物としてガジュマルの木を育てるのなら、その効果についても知っておきたいところですよね。
そこで、ガジュマルがもたらしてくれる縁起物の効果について調べてみました。ぜひ、参考にしてください。
あらゆる幸運をもたらしてくれる
ガジュマルの木はあらゆる幸運をもたらしてくれると言われています。ガジュマルの木に宿る精霊キジムナーは、人間を喜ばせることが大好きだと言われているからです。
ガジュマルの木に毎日話しかけたり、愛情をたくさん注いだりすると、その人が望むあらゆる幸運をもたらしてくれるでしょう。心を込めることが大切ですから、毎日笑顔で話しかけてあげてください。
厄除けになる
ガジュマルの木は厄除けにもなります。精霊キジムナーが、悪い気を祓ってくれるからです。
精霊キジムナーは、かなり人間びいきの精霊です。人間の喜んでいる姿を見ることが好きなので、悪い気はすべて追い払ってくれます。悪い気がなくなれば、自然と幸運が引き寄せられてきますから、ますます厄除けとしての効果が強くなります。
また、ガジュマルの木そのものも陽の気を常に放っています。悪いものは陽の気が大嫌いですから、近寄ってくることはできません。ガジュマルの木で陽の気のバリアを張るような状態になるため、厄除けの効果は絶大なのです。
まとめ
縁起物のガジュマルについて解説してきました。ガジュマルの木に宿る精霊キジムナーは、人間が大好きな精霊です。大切に育てることで必ずその思いに答えてくれます。小さなガジュマルの木も売られていますから、これを機に育ててみてはいかがでしょうか。