日本では大晦日の日に年越しそばを食べる家庭が多いですが、その風習はなぜ行われているのでしょう。なぜ大晦日に年越しそばを食べると縁起が良いのでしょうか。知っていそうであまり知られていないこの風習。大晦日と年越しそばの関係について調べてみました。
もくじ
金運向上・健康祈願
お金も健康も両方大事ですよね。
金を集める縁起物説
金銀細工師が散らかった金粉を集めるために使っていたのがそば粉。そこから、「金を集める縁起物」「金運を呼ぶ」という意味合いが生まれ、新年の金運向上のために食される様になったという説です。
旧年の苦労や借金を切り捨てる説そばは切れやすいことから、旧年の労苦や災厄をきれいに切り捨てて新しい年を迎えることを願ったとする説です。「縁切りそば」「年切りそば」とも言います。借金を打ち切る意味で「借銭切り」「勘定そば」とする説もあり、この場合は必ず残さずに食べなければいけません。
健康祈願説
そばは風雨に叩かれても、再び日光を浴びると元気になる植物です。そこから健康の縁起を担ぐのに最適とされました。また、そばの実が五臓の毒を取ると信じられていたことに由来するとの説もあります。
そば粉で金粉を集めていたようなので、そばを食べて金運向上を願うのは納得です。
そばが健康に良いのは昔から知られていたことなので、
来年も健康でいられるようにとそばを食べる風習があったのかもしれません。
世直しそば説・三角縁起説
鎌倉時代や室町時代など、思ったより古い歴史がありそうです。
江戸時代から庶民の間に定着した食文化となっています
その由来については以下のような諸説があります鎌倉時代、博多の承天寺で年の瀬を越せない町人に「世直しそば」と称して、そば餅を振る舞ったところ、翌年から皆運気が向いてきたため、大晦日に「運そば」を食べる慣わしが生じたという説室町時代、関東三長者の一人増渕民部が毎年の大晦日に無事息災を祝い「世の中にめでたいものは蕎麦の種、花咲き実りみかどおさまる」と歌い、歌人ともどもそばがきを食べたのが起こりとする三角縁起説古来、三角形は邪気を払う力を持つと信じられているが、蕎麦の実が山稜で帝に通じる為、京都御所では葉が葵に似ているところから青いと言ったまた、三角は夫婦と子供の関係に例えられ、縁起が良いとされてきた
当時はかなり力を持ったお寺が博多にあったようですね。世直しそばとして振る舞ったのが元なのは、なんとなくロマンがあります。
理由はいずれにしろ、そばを人に振る舞うのは喜ばれることだったようです。
年末に年越しを祝って家族でそばを食べる。これこそ最も幸せなことな気がします。
年越しそばの具、縁起が良いトッピングとは!
せっかくですから、より縁起が良いそばにしちゃいましょう。
海老
おせち料理の定番「海老」は、クルンと曲がったかたちから、腰が曲がるまで長生きするという願いが込められた「長寿のシンボル」です。海老天やかき揚げとして年越しそばにトッピングする方も多いのではないでしょうか。
卵
卵は、古くから黄金色をした黄身には金運アップの効果があると言われ、縁起物の1つに数えられてきました。特におせち料理の定番「伊達巻」には、その巻いた形状から「反物」を連想させることから、繁栄や繁盛という意味が込められています。
もし、金運アップや出世運をアップさせたい方はスライスした伊達巻をトッピングしたり、月見そばを召し上がることをオススメします。
油揚げ
きつねそばを注文すると必ずトッピングされている「油揚げ」は、商売繁昌の神様であるお稲荷様の大好物
海老・卵・油揚げ、いたってオーソドックスな具ですが、実はかなり縁起の良いトッピングでもあるようです。そばらしいトッピングをすることで、自然に縁起がさらによくなるようです。
年越しうどんでは駄目なんでしょうか。
年越しうどんを食べる地域もあるようです。
本来「年越しそば」は「今年の不運を断ち切る」「新年に願いを込める」などの縁起を担ぐ風習です。
香川県のように「うどん」を食べて「太くコシがあるように」ようにすることもあり、蕎麦でなければならないと言うわけではありません。また、「年越しそば」は1年を締めくくる食事になることが多いので、好きな麺類を食べあなたの心が幸せになるのが「一番の縁起が良い」ことですので、「お蕎麦」でも「うどん」でも「ラーメン」でも「パスタ」でもあなたの食べたいもの(好きなもの)を食べてましょう^^
その地方の風習を大事にすることも大切なので、うどんにゆかりのある方は年越しうどんを食べても良いでしょう。そばもうどんも両方食べるのも良いかもしれませんよ。