お料理のお出汁として使われてきた「鰹節」ですが、よく結婚式の引き出物などで見かけますよね。ですが、その理由はご存じですか?鰹節が縁起物とされる理由を探っていきます。結婚式以外にも使われる場面はたくさんあるようですよ。
もくじ
縁起物としての鰹節とは
・鰹節にはどんな意味があるの?
鰹節が縁起物だよということは知っている方は多くいらっしゃるかと思いますが、どのような意味があるのか、ご存じでしょうか。
「かつおぶし」は「勝男武士」や「勝つ男」など、威勢がよい名前として、縁起物といわれています。
また、鰹節の製法は、カツオのを真ん中半分に切り分けて作るのですが、その際、切り分けた身の背中側を「雄節」、おなか側を「雌節」と呼び、雄節と雌節を合わせるとぴったり綺麗に合うことから、「鰹夫婦節」とも呼ばれ、それにあやかって縁起を担いでいます。
さらに、雄節と雌節を合わせた形が亀の甲羅に似ており、長寿の象徴である亀と連想させて、縁起のよいものと言われているようです。
ほかにも、鰹節の切り口が松の木の年輪に似ていることから「松魚節」とも呼ばれたり、松竹梅に見立てたりすることもあるそうです。
・鰹節はどんなときに使われるの?
縁起のよいもの、とはいうものの、どういったときに使われるのでしょうか。
もっとも定番なのは、結婚式の引き出物として使われる場面ですよね。先ほど紹介したように、「鰹夫婦節」とも呼ばれる鰹節は、「夫婦仲良く円満でいられるように」という願いを込めた引き出物として、結婚式にはぴったりです。
もっとも定番なのは、結婚式の引き出物として使われる場面ですよね。先ほど紹介したように、「鰹夫婦節」とも呼ばれる鰹節は、「夫婦仲良く円満でいられるように」という願いを込めた引き出物として、結婚式にはぴったりです。
発祥はいつ?どこで?
鰹節と呼ばれる語源は、鰹干しや鰹燻しが訛ったものだと言われています。
鰹節そのものの発祥は諸説あり、定かではありませんが、701年の大宝律令の際には、貢進物としてすでに使われていたそうです。
その後、武士の時代になると、その名前が「勝男武士」と呼ばれ、縁起物として重宝されたほか、保存食としても用いられていました。
現在の鰹節の使われ方
昔は、どの家庭にも鰹節を削る機械があり、鰹節を削って使っていましたが、今となっては、そのような習慣のある家庭は少なくなっています。
そのため、引き出物に使われる際も、鰹節そのものではなく、削り節や、粉末状のかつおだしを贈る場合が増えています。
結婚式の引き出物では、削り節とうどんや削り節お茶漬けなど、ほかの縁起のよい食べ物とセットで贈られることが多いようです。
まとめ
鰹節は、とても古くから日本に存在する食べ物で、その当時から貢進物として利用されていました。
その後、武士の時代が訪れた際に、その名前の縁起の良さが買われ、現在までその歴史が受け継がれているのでしょう。
削り節やかつおだしのように、形は変わっても、古くから受け継がれている「鰹節」は、ただの縁起物としてだけでなく、日本人にとって、とても大切な想いを受け継いでいるのかもしれませんね。
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