高校や大学など、受験を経験した方なら必ずやったことのある合格祈願の縁起担ぎ。日本中の人は一体どんな縁起物にあやかって合格したのかまとめてみました。
もくじ
合格祈願の縁起物 天満宮
合格祈願をするなら、全国のどこにでもある「天満宮」がベストです。学問の神様、菅原道真を祀る天満宮は、合格祈願の一大名所であります。
菅原道真は、11歳で詩を読む早熟な少年時代を送り、33歳という異例の速さで学者になった天才。そんな菅原道真にあやかろうと建てられたのが天満宮です。有名なところで言えば東京の湯島天満宮、それから京都の北野天満宮、四国は香川の滝宮天満宮です。
お祈りをすると本当に受かると話題になり、合格祈願の絵馬は受験シーズンではいっぱいになる程、全国各地の受験生たちが押し寄せます。全国で約1200社あり、どの神社にも菅原の道真は祀られています。訪れたら是非縁起物のお守りや絵馬を買って帰るのがいいでしょう。
栃木県蒲生神社(がもうじんじゃ)にも学問の神様が
天満宮の菅原道真だけではなく、栃木県の蒲生神社(がもうじんじゃ)にも学問の神様蒲生君平(がもうくんぺい)を祀られています。
蒲生君平とは寛政の三奇人と呼ばれる江戸時代後期の儒学者です。尊王論や海防論を唱えて国を守ることに努めた優秀な学者であり、6歳の頃から四書五経を読みならい、読書に明け暮れたと言います。実は前方後円墳の名付け親でもあります。
蒲生神社(がもうじんじゃ)には鉛筆の形をした「学問の神御柱」と呼ばれるものがあり、そこに開けられている四つの穴に鉛筆を通すと、試験に通るというご利益があるとされています。栃木には日光東照宮を始め、実はこうした縁起物が多く存在するのです。
徳島の合格切符は縁起物
四国旅客鉄道(JR四国)徳島線の「学駅」は、その名の通り合格祈願にご利益のある駅です。有名なのは、ここで売られている合格切符。実は無人駅であり、券売機で自分で券を買って駅に入るのですが、この切符がそれ自体縁起物とされているのです。
その理由は、切符に入場を示す「入」と学駅を表す「学」が印字されており、合わせて縦に入学と読めることから話題になったのでした。現在では受験シーズンに買いに来られる方がたくさんいるので、5枚セットのお土産として販売されています。
北海道は乳酸飲料の「ソフトカツゲン」が縁起物
ソフトカツゲンとは北海道にしか販売されていない乳酸飲料です。牛乳パックと同じ紙パックに入った飲み物で、1956年に雪印から製造されている飲料です。
はじめは「活源」という名前だったので、活力の源ということで勝負事の縁起物として喜ばれました。北海道では誰でも知っている飲み物であり、乳酸飲料水では1位か2位を争う人気の商品です。
その縁起の良さそうな名前から学生たちにも人気。受験前にはスーパーやコンビニで買い争われるほど受験のご利益を期待されているのです。
愛媛県は久万高原町の合格の駅
愛媛県も合格祈願の縁起物や、ゆかりの地がある有名な県です。中でもひときわ目を引くのが、久万高原町にある「ごうかくの駅」。こちらは電車ではなくバス停であり、名前の由来は、この地域一帯が郷角(ごうかく)という名前なので、縁起が良いとされたのきっかけです。
合格祈願向けに切符を販売したところ、人気が出てきたのがきっかけでした。同じ路線に大成駅というのがあり、実はこちらもその名前にあやかって合格切符を販売し始めたんだとか。愛媛に来たら是非訪れてみるといいかも知れません。
合格祈願はやっぱりお守り!荏柄天神社の梅守が人気
神奈川県鎌倉市にある荏柄天神社(えがらてんじんしゃ)は、京都の北野天満宮と福岡の太宰天満宮に加えて日本三天神に数えられる神社です。こちらも菅原道真を祀っています。
有名なのがこちらのお守り、梅守と守袋と鉛筆と絵馬です。境内に鮮やかに咲く梅に似て可愛らしいキーホルダーの梅守は中でも一番人気です。買いに来られる頃にはちょうど梅が咲いているので買われる方が多いようです。
また、絵馬は菅原真道が描かれており、お守りを買い求めるために各地から参拝客が後を絶たないため、鎌倉の狭い路地は受験シーズンは行列になっています。前日までに予約をすれば受験当日の祈願もできるようになっています。