こどもの日の由来。鯉のぼりや兜はどうして飾るの?

 

 

国民の祝日「こどもの日」はどのようにしてできたのでしょうか?こどもの日には兜や鯉のぼりを飾るのが一般的ですが、その由来を知っていますか?こどもの日の由来、兜や鯉のぼりはどうして飾られるようになったのか、ちまきや柏餅などの由来も紹介します。

子供の日・こいのぼりのイラスト-無料イラスト (22398)

もくじ

こどもの日とは?

国民の祝日である「こどもの日」はGW中の5月5日で、端午の節句とも言われています。
「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」ことが趣旨である。1948年に制定。
「母に感謝する」という趣旨は知らない方も多いのではないでしょうか。

節句とは?

「節」は季節の変わり目という意味。節句は季節の節目に、無病息災、豊作、子孫繁栄などを願い、お供え物をしたり、邪気を祓う行事で「節供(せっく)」ともいいます。
※「節供」は、季節の変り目に神に供えた食物のことです。人日(じんじつ・1月7日)、上巳(じょうし・3月3日)、端午(たんご・5月5日)、七夕(たなばた・7月7日)、重陽(ちょうよう・9月9日)の5つを五節句といい、中国から伝わりました。
中国の暦法と日本の風土や農耕を行う生活の風習が合わさり、宮中行事となったものが「節句」の始まりとされています。

中国から伝わったものなのですね。

端午とは?

端は「はじめの」、午は「五」
つまりはじめの五の日(毎月5日)のことを表しており、5が重なる5月5日を端午の節句と呼ぶようになりました。

端午の節句の由来は?

この日を端午とする風習は、紀元前3世紀の中国、楚で始まったとされる。楚の国王の側近であった屈原は人望を集めた政治家であったが失脚し失意のうちに汨羅江に身を投げることとなる。それを知った楚の国民たちはちまきを川に投げ込み魚達が屈原の遺体を食べるのを制したのが始まりと言われている。

ちまきの由来もここからきているのですね。

ちなみに柏餅は日本独自の風習です。
柏の葉は新芽が大きくなるまで古い葉が落ちないため、「家系が絶えない」という意味がこめられています。

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もともと日本では端午の節句は女の子のお祭りだったと言われています。

日本には五月忌み(さつきいみ)という風習がありました。田植えは昔、早乙女と呼ばれる若い女性の仕事でした。
田植えが始まる5月、早乙女たちは小屋にこもって穢れを払い身を清める習慣がありました。

中国では、5月は病気や厄災を払う時期で、菖蒲や蓬で厄払いをする風習がありました。

このふたつの風習が合わさって、端午の節句が生まれました。

奈良時代には厄除けや無病息災のため、軒に菖蒲をつるしたり、菖蒲湯に入るようになりました。

鎌倉時代になると、菖蒲が尚武(武を重んじること)、勝負に通じる上、菖蒲の形が剣、刀に似ていることから、次第に男の子の健やかな成長と出世を祈る行事へと変化していきました。

兜や鯉のぼりはなぜ飾るの?

貫前大鍬形の兜【収納タイプ】|五月人形商品詳細|五月人形のふらここ (22562)

武将にとっての鎧や兜は、
自分の身を護るための大切な道具でした。このことから、命を守る象徴と考えられ
男の子を事故や病気、災害などから守ってくれますように。
という願いを込めて、飾るようになりました。

子供の楽しさ : 鯉のぼり 写真 鯉のぼり 写真 and 子供の楽しさs (22563)

では、鯉のぼりはなぜ飾るようになったのでしょうか。
鯉のぼりの始まりは江戸時代です。

将軍家に長男が生まれると世継ぎの出生を祝って家紋の入った幟が立てられるようになります。それを見た庶民が、幟に似せて立てたのが鯉のぼりの由来です。

また鯉のぼりは、鯉の滝登りと言う中国の故事からヒントを得たとも言われています。

竜門という滝を登り切った鯉は竜になったと言われており、このことからどのような困難にもめげずそれを乗り越える立派な男の子になって欲しい、という出世を願う気持ちを込めて鯉を幟にして立てたと言われています。

鯉のぼりの色

鯉のぼりを飾ったときの、1番上の部分にある吹き流しの色には、赤・青・黄・白・黒の5色がありますが、色の意味については中国古来の「陰陽五行説」に関係があるといいます。

陰陽五行説には、この世は陰と陽の2つの気や、木・火・土・金・水の五行で、全てが成り立っていると考えられており、吹き流しで使われている色を陰陽五行説にあてはめると、赤は火、青は木、黄は土、白は金、黒は水を意味するそうです。

鯉のぼりの色の意味については、

◆真鯉(黒)=父親
五行説で黒は冬で、水を表しています。冬は堅く閉ざされた寒い季節でもあるので、生物のほとんどが活動を停止する時期です。水は生きる物にとって絶対に必要な命の源であります。そして、この寒くて辛い時期でもどっしりと構え、家族の大黒柱としての父親=真鯉を表しているそうです。

◆緋鯉(赤)=母親
赤は夏で、火を表しています。夏は生命をはぐぐむ季節であり、人間が手に入れた火によってもさまざまな文明や知恵を生み出していきました。このことからも火は知恵を象徴するものとして、家庭を守る・子供を生み育てる存在として母親=緋鯉(ひごい)を表しているそうです。

◆子鯉(青)=子供
青は春で、木を表しています。春は、生命が伸び伸びと活動し始める季節で、その中でもすくすくと真っ直ぐに育っていく木に、子供もすくすく育つようにとの願いを表したものが子供=子鯉になるといいます。

兜も鯉のぼりも、こどもの健康や成長を願って飾るのですね。
絵写経

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