「年越しそば」は食べる縁起物!縁起の良い食べ方や具材も紹介

 

大晦日になると当たり前のように食べている年越しそば。昔から続く習慣で、今では日本人の半分以上が食べていると言われています。

そんな年越しそばですが、実は縁起物としてさまざまな意味があるって知っていましたか?

今回は、年越しそばを食べる意味や新年の運気を上げるための食べ方、縁起の良いトッピングなどを紹介します。

これまで習慣としてなんとなく食べていた人も、ぜひここで年越しそばの縁起について勉強してみてくださいね。食べる縁起物、年越しそばのパワーで素晴らしい新年を迎えましょう。

もくじ

なぜ年末に年越しそばを食べるの?

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大晦日に年越しそばを食べる習慣は、江戸時代には定着していたことが記録されています。

なぜ食べられるようになったのかと言えば、さまざまな説があります。しかし、その説のどれもが縁起の良い理由です。

その中でも代表的な縁起を5つご紹介していきます。

縁起1:延命長寿

そばといえば細く長いものですよね。これは「細く長く生きる」という意味につながり、長生きを願って食べられるようになったと言われています。

この縁起担ぎは現在でもよく使われているので、知っている人も多いのではないでしょうか。

引越しそばも同じような理由で、ご近所に細く長いそばを振る舞うことで「末永くよろしく」という気持ちを表したのが始まりという説もあります。

縁起2:健康祈願

そばは、作物が育ちにくい環境や、やせた土地であってもよく育ちます。雨風にたたかれても、太陽の光を浴びれば再び元気になる強い植物です。

その姿を見た昔の人たちは、そばを食べて元気をもらおうと考えたのでしょう。健康を願って年末にそばを食べたと言われています。

また、別の説では、そばの実が内蔵の毒を取ると信じられていたからとも言われています。

実際の栄養面でも、そばは健康にいい食材です。低カロリーなうえに、タンパク質やミネラル、ビタミンなどを多くふくんでいます。

縁起3:金運上昇

昔の金細工の職人さんは、作業で散らかった金粉を集めるのにそば粉を使っていたそうです。

そこから、そばが「金を集める縁起物」、「金運を呼ぶ縁起物」とされて、大晦日に食べることで新年の金運向上を願ったと言われています。

そばで金運アップできるなんて、なんだか意外ですね。

縁起4:今年の厄や苦労を切り捨てる

そばは切れやすいことから、「今年の厄や苦労をきれいに断ち切って来年に持ち越さない」という意味もあります。

江戸時代に食べられていたそばは、そば粉100%の十割そばが一般的。伸ばすとすぐに切れてしまうため、このような縁起担ぎが生まれたのかもしれません。

似たような縁起担ぎとして、「借金を切り捨てられるように」、「悪縁が断ち切れるように」という意味もあったとされています。

江戸時代の商売は、掛け売り(後払い)がほとんどで、年をまたぐと借金はゼロになったそう。そのため、大晦日の取り立てを乗り切るためにそばが食べられたというわけです。

縁起5:家族の縁が長く続くように

家族みんなで細長い年越しそばを食べることで、「家族の縁が長く続く」ことを願う意味があるとされています。

また、蕎麦(そば)と側(そば)をかけて、「来年も家族みんなで側にいよう」という意味もあります。

どちらにしても、年越しそばは家族の絆を深める食べ物と考えることもできそうですね。

縁起6:全体運アップ

実は、運気全体を上昇させるために年越しそばを食べるという説もあります。

その昔、鎌倉時代。博多にある承天寺というお寺では「世直しそば」という餅(もち)が振る舞われました。これは、そば粉を餅のようにこねた「そばがき」で、不景気で年末を越せない人たちのために配られました。

そして、その翌年、それを食べた人たち皆に運が向いてきて、博多の街はにぎわいを取り戻したといいます。

そのことから、大晦日にそばを食べる習慣が生まれました。今でも博多では、年越しそばのことを「運が開けるそば」という意味で、「運そば」とか「福そば」と呼ぶ地域も多いそうです。

運気を上げる年越しそばの楽しみ方とは?

こんなにも縁起の良い年越しそば。どうせならもっと縁起を担いでみたいですよね。

はたして、調理方法や食べるタイミングなど、縁起を担ぐための決まりごとはあるのでしょうか。

<中見出し>温かいそばと冷たいそば、どっちか
そばの調理方法は、縁起の良さには関係ないそうです。かけそばなどにして温かい状態で食べるのと、ザルそばなど冷たい状態で食べるのと、どちらでも自分の好みに合わせて大丈夫。

年末の寒い時期に食べることから、温かいそば派の人がほとんどですが、そば本来の風味やのどごしが楽しめるザルそば派の人も意外に多いのだとか。

大切なのは、そばを食べて縁起を担ぐということだけ。先に紹介した縁起を思い出しながらお好みのそばを楽しんでみてはどうでしょうか。

食べるタイミング

年越しそばといえば、12月31日の大晦日に食べるのが一般的ですが、地域や家庭によってお昼や夜など食べるタイミングはそれぞれのようです。いったいどの時間帯に食べると縁起が良いのでしょうか。

結論から言えば、どの時間帯に食べても大丈夫です。ただし、年をまたいで食べるのは縁起が良くないとされています。なぜなら、先ほど紹介したように、「今年の厄と苦労を切り捨てる」、「悪縁を断つ」などの意味があるから。

新年に食べると、新年早々に良い縁まで断たれてしまうとも言われています。遅い時間帯に食べる場合は、食べている途中で年を越してしまわないように気をつけたいところですね。

縁起の良い具材があるって本当?

年越しそばは、かけそばやザルそばなど、シンプルでも十分に縁起の良いものです。しかし、具材で縁起を担ぐこともできます。

年越しそばにぴったりの縁起の良い具材を順番に複数紹介していくので、お好みのものをトッピングしてみてくださいね。

海老(エビ)

天ぷらなどにしてそばに乗せることの多い海老は、縁起の良い具材の代表格。

海老の曲がった腰と長いヒゲが老人を想像させることから、長寿・長生きの象徴とされています。また、目が飛び出していることから、「目出たい(めでたい)」という意味もあります。

ちなみに、海老の赤い色は、活気や繁栄を表す色としても有名です。かき揚げや天ぷらだけではなく、ゆでた赤い海老をトッピングするのもおすすめです。

ニシン

おせち料理でもニシンの昆布巻きを食べることもあるように、ニシンは縁起の良い魚として有名です。

その意味は、子宝祈願・子孫繁栄。「二親」とかけて、二人の親からたくさんの子どもが生まれますようにと願うものです。また、ニシンの卵は数の子であることからも、子孫繁栄を表すとされています。

関西、とくに京都では、ニシンそばを年越しそばとして食べる家庭が多くあります。

身近な食材で言えば、卵は金運や繁栄を象徴する具材と言われています。

黄身の黄色は金を想像させるため商売繁盛や金運上昇を表しています。卵焼きにしてトッピングしたり、月見そばとして食べたりすると縁起を担げます。

また、おせち料理に入っているようなだて巻きをトッピングすれば、「着るものに困らない」と言われています。これは、だて巻きの姿がくるくると巻かれた反物に似ていることが理由です。

油揚げ

そばのトッピングとしておなじみの油揚げも、じつは縁起の良い具材です。昔から油揚げはキツネの大好物と言われてきました。

キツネとはお稲荷様のことで、お稲荷様は「商売繁盛」の神様です。そのことから、年越しそばと一緒に油揚げを食べると、新年の金運や仕事運を向上させてくれると言われています。

ネギ

ネギには、「一年の労苦を労う(ねぎらう)」という意味があります。

栄養の面でも食欲増進や風邪予防の効果があるとされる食材です。一年の疲れがたまった年末に、ネギをトッピングした年越しそばを食べるのも、いいのではないでしょうか。

鴨(カモ)

鴨はつがい(夫婦)の仲がとてもいいことから、夫婦円満を表す具材とされています。

縁起の良さを重視するなら、鴨南蛮そばなんかにしてネギと一緒に食べるのがおすすめです。鴨とネギがセットになることでさらに縁起の良い意味となります。

「鴨がネギを背負ってくる」という言葉は悪い意味にとらえられがちですが、もともとは縁起の良い言葉。カモとネギがそろうとすぐに鴨鍋ができることから、「いいことが重なる」という意味があります。

縁起が良くて美味しい!お取り寄せ年越しそば

年越しそばを食べる機会は一年に一回しかありません。どうせなら、いいものを食べたいですよね。

しかし、年末、忙しくて準備する時間がないという人もいるのではないでしょうか。

そこで、縁起が良くて美味しい年越しそば、なおかつ簡単にお取り寄せできるものをピックアップしてみました。

夫婦円満・一年の苦労をネギらう!鴨南蛮そば

夫婦円満を表す鴨を乗せた鴨南蛮そばのセットです。そば、出汁、薬味、七味など付いているもの全てのクオリティが高いのが特徴で、鴨の旨味あふれる出汁と、手打ちの信州田舎そばの組み合わせは絶品。

つけ汁とそばつゆが付属しているので、2通りの楽しみ方ができるのも魅力です。つけ汁には長ネギが入っているので、一年の苦労をネギらうという縁起担ぎもできそうですね。

4人前と6人前があるので、家族の人数に合わせて選べるほか、年末の贈り物としても喜ばれます。

子宝祈願・子孫繁栄!ニシンを乗せた八割そば

子宝祈願・子孫繁栄の意味があるニシンを乗せた、ニシンそばのセットです。そば、めんつゆ、ニシンの姿煮が各4食ふくまれています。

そばの本場、信州の伝統を受け継いだ八割そばは、そば本来の風味が楽しめるうえに食べやすさもあります。そこに甘辛く炊いたニシンをそばつゆと絡めて食べれば、より深い味わいに。

今年の年越しは、京都の家庭みたいに上質なニシンそばを食べながら過ごしてみるのもいいですね。

長生きを願って!海老入りかき揚げそば

長寿・長生きの象徴である縁起の良い海老が入ったかき揚げそばのセットです。

こちらのいいところは、なんといってもお求めやすい価格。にもかかわらず、味もばっちりです。

口あたりの滑らかでのど越しのいい麺に、カツオと昆布の合わせ出汁がよく絡みます。海老入りのかき揚げも、通販なのにカラッとしていて食べごたえあり。リーズナブルで縁起の良い年越しそばならこれで決まりです。

金運アップや商売繁盛に!きつねそば

新年の金運や仕事運をアップしたいのなら、油揚げがのった「きつねそば」がおすすめです。

こちらは麺と出汁、油揚げが4食分のセット。麺はうどんで有名な讃岐の職人が作ったもので、普段はそばを食べないという人やお子様でも食べやすい仕上がりです。コシもあるので、喉越し重視の方も満足できるでしょう。

値段もリーズナブルなので、無くならないうちに早めの注文がおすすめです。

味も縁起も本格的!出雲縁起そば

日本三大そばの一つである出雲そばは、そばの実を殻ごと使っているので、香りが良いのが特徴。そんな出雲そばを、国産十割で仕上げたのがこちらです。

付属のめんつゆは、飛び魚のアゴ出汁を使ったもので、上品で深みのある味わい。そばの風味がより引き立ちます。

「縁起そば」と呼ばれるのは、出雲大社など全国的にも有名な神社に奉納しているそばだからです。神様たちが集まる出雲で作られた縁起そばを、年越しそばとして食べる。縁起担ぎとしては最高ではないでしょうか。

まとめ

大晦日に年越しそばを食べる理由は、縁起を担ぐためです。代表的な縁起としては、「細く長いそばを食べることによって長生きを願う」というものがあります。

その他にも、「強い植物であるそばを食べることによって健康を願う」という意味。そばは切れやすいことから、「今年の厄や苦労を切り捨てる」という意味。

そして、「新年の金運アップ」や「家族の絆を深める」という縁起もあるなど、まさしく食べる縁起物と言うことができるでしょう。

縁起を担ぐうえで、してはいけない食べ方などはありませんが、一つだけ注意点があります。それは、「必ず年をまたぐ前に食べ切る」ということ。

そのうえで、縁起の良い具材を乗せれば、より華やかな年越しそばが味わえます。例えば、長寿の象徴である海老、子孫繁栄を表すニシンなどは定番のトッピングです。

その他にも、商売繁盛を表す油揚げ、夫婦円満を表す鴨なんかもおすすめ。身近なところで言えば、卵やネギなんかも良い縁起があります。

このように年越しそばは想像以上に縁起の良い料理なんです。今年の年越しそばは、いつもより縁起を担ぐことを意識して味わってみてはいかがでしょうか。

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