【だるま】に隠された、悲しくも縁起のいい由来と目入れ

 

丸くて赤いだるまはインパクトがありますよね。だるまがあの形だったこともいろにも縁起のいい由来があったんです。さらに、気になる目にの入れ方についてまとめてみました。多くの人が左から入れる目ですが、実は右から入れたほうがいい場合もあるんですよ。

もくじ

だるまが赤い理由。

 (12216)

火や血の色である赤は
古来から魔除けの効果が
あると信じられ、
さまざまな病や災いは
赤色を持って防げると
考えられてきたのです。

 実際に神社や鳥居というのは
赤色に塗られてますよね。

 江戸時代には天然痘に
感染しないように
魔除けの意味を込めて
だるまを使用していたくらいなのです。

中国で最も怖い病として恐れられていた疱瘡(ほうそう:今の水疱瘡のこと)。 この疱瘡除けとして、中国では赤いものが良いとされていました。 これに達磨大使の赤い法衣が結びついたことで、縁起物として赤いだるまが広がりました。
赤色以外では金色のだるまは金運と繁栄を象徴している縁起物とされ
会社経営者のかたや独立を考えている方への成功と繁栄を祈ってお贈りすると喜ばれます。
だるまやさるぼぼなど、縁起のいいものに多々使われる赤色。

それには魔よけの意味があるんですね。

でもいま、さまざまな病や災い以外を願うだるまも増えているのです。

お土産物屋さんでも赤以外のだるまを見たことあるという方もおられるのではないでしょうか?

その色とりどりのだるまにも意味はちゃんとあるんです。

最近増えている赤くないだるまにも理由がある。

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だるまの色の意味
赤-家内安全 開運吉祥
黄-金運・幸運UP 夢の現実
緑-身体健勝 才能開花
黄緑-無病息災 精神安定
オレンジ-子宝成就 災難除け
桃色-恋愛成就 愛情運UP
ローズピンク-良縁成就 結婚成就
紫-健康長寿 品格向上
金-金運向上 仕事運UP
銀-自己実現 安産吉祥
黒-商売繁盛 事業繁栄
白-受験合格 目標達成
青-学業向上 才能向上
スカイブルー-潜在能力開花 心の安定
ペールブルー-災難災害除け 厄除け

だるまの体があんな形の理由。

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長い間座禅を続けたために手足が衰えたとされ、だるまには手と足は付いていません。
また仏教では赤が位の高い人の印。
だるまは頭から赤い法衣を被った姿を現しています。
「だるま(ダルマ)さん」って何で手足がないの?

達磨大師は、壁に向かって9年間、座禅を行って

手足が腐ってしまったとの伝説があり、その結果、

手足のない置物が作られるようになりました。

だるまがあの形だったのにはこんな理由があったなんて・・・驚きでした。

そして、だるまには達磨大師というモチーフがあったんですね。

そんな立派なモチーフがあるのに、なんでだるまは黒目がなのでしょうか。

あれは勝手に書いてしまっていいものなのでしょうか。

目がない理由

江戸時代の途中までは「だるま」に目を書き込んで販売して

いましたが、当時、「疱瘡(ほうそう)」が大流行し、

多くの子供が失明しました。そのような事から「だるま」

は疱瘡(ほうそう)避けのおまじないとして利用されるようになりました。

「だるま」を売る人は「目なしだるま」を用意して、だるまに目を

入れる事で疱瘡(ほうそう)を避けるという風潮が生まれたのです。

このような歴史から、「だるま」に目を入れる行為は

「縁起が良い」と言われるようになりました。

※疱瘡(ほうそう)とは・・・天然痘(てんねんとう)とも言い、

天然痘ウイルスを病原体とする感染症の一つです。

非常に強い感染力を持ち、全身に膿疱を生じ、恐るべき

感染力・致死率(約40%)をほこります。

だるまの目入れをするのはいつ?

だるまの目入れには、

願掛けの意味で片目に目を入れ(開眼)、

願い事が叶ったらもう片方の目に目入れして両目を完成させる(満願)

という意味があります。

ですから、目を入れるのは願い事をするとき。

私の家の習慣としては、

初詣で買って目入れて、年末目を完成させて初詣で返すもの、になっていますが、

願い事をするときならいつでもOKなわけですね。

合格祈願でも恋愛成就でも、それぞれのタイミングでだるまに目入れをすればOK。

だるまの目は左右どちらから?

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「だるま」に目を入れる行為が「縁起の良い」と言われている

事から私達は、最初に「だるま」の左目に目を入れ、

願いがかなったら、右目に目を入れるという行為を行っていますが

なぜ、最初に目を入れるのが左目なのでしょうか?

実は、これは中国の陰陽説の教えから来ており、

陰陽説では、左が陽で右が陰とされ、

左((向かって右)から入れるのがよいとされている為、

「だるま」の目は左目から書き入れるようになりました。

※陰陽説とは・・・古代中国の思想に端を発し、森羅万象、宇宙

のありとあらゆる事物をさまざまな観点から陰(いん)と陽(よう)の

二つのカテゴリに分類する思想です。

高崎だるまの場合
最初に左目、願いが叶ったら右目
相州だるまの場合
基本…最初に左目、願いが叶ったら右目
選挙…最初に右目、願いが叶ったら左目

伊豆の土肥達磨寺(富士見山達磨寺)の五色だるまの場合
商売繁昌…最初から両目
家内安全…最初から両目
健康祈願…最初から両目
病気平癒…最初に右目、願いが叶ったら左目
合格祈願…最初に右目、願いが叶ったら左目
学業成就…最初から両目
就職祈願…最初に右目、願いが叶ったら左目
良縁祈願(現在の縁を保つ)…最初から両目
良縁祈願(新たな縁を祈る)…最初に右目、願いが叶ったら左目
厄除祈願…最初から両目
選挙当選…最初に右目、願いが叶ったら左目
金運向上…最初から両目
安産祈願…最初から両目
交通安全…最初から両目

中国の陰陽説や日本のだるまのほとんどが高崎だるまなので、

左から目を入れて願いが叶うと左目も入れる

というのが主流になっているんですが、ほかにも願い事の種類によって違いがあるようです。

右と左間違った!!何てことがあってもだるまに開眼させることが縁起のいいことなので

必要以上に気にしなくても大丈夫だそうですよ。

買い直しなんてしないで、そのだるまを大切にしてあげましょう。

絵写経

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