狛犬には阿(あ)と吽(うん)がいる?阿吽の呼吸という言葉についても解説!

 
狛犬

神社の入り口に安置されている狛犬。実はこの狛犬には阿吽があるのをご存知ですか?じっくり観察してみると、左右で少し表情が異なっているのです。狛犬が阿吽となっているのはどうしてなのでしょう。コロナウイルスなどの疫病退散にも関係している狛犬の阿吽について解説します。

狛犬ってそもそも何?

狛犬
狛犬は2体で1対とされ、神社の入り口などに安置されています。この狛犬はそもそもどういう存在なのでしょうか?その由来や狛犬の原型についてご紹介しましょう。

狛犬は伝説の霊獣

狛犬はその姿かたちから見てもわかるように、とても実際の生き物とは考えられません。見た目の通り、狛犬自体は伝説の霊獣です。

霊獣のほとんどは伝説の生き物ですが、それらはインドや中国から伝わっています。仏教が日本に伝来したと同時に、霊獣も伝わったのです。そのため、日本に伝わっている霊獣もほとんどはインドや中国と同じです。

ただ、狛犬だけは海外には存在していません。狛犬は唯一日本で独自に生まれた伝説の霊獣なのです。そのため、海外の観光客の中には、「珍しい」という理由で狛犬の置き物を購入していく人が多くいるそうです。

狛犬の原型とされているのはライオン

狛犬は日本で生まれた伝説の霊獣です。ですが、何もないところから狛犬が生み出されたわけではありません。原型となるものがあり、それが狛犬として生まれたのです。

狛犬の原型とされているのはライオンです。現在、地球上でライオンが存在している国や地域は限られています。ですが、昔はもっと多くの場所でライオンを見ることができました。その中でも珍しいとされているのはインドライオンです。実はインドにもライオンが存在していたのです。インドではライオンは神様の使いとして大切にされていました。それが、伝説の霊獣として有名な獅子となります。

獅子が日本に伝わったのは仏教の伝来と同時でした。この獅子が時代の流れと共に犬と融合されて新たな霊獣が誕生し、狛犬となったのだそうです。

もともとはどちらも獅子(しし)だった

現在の神社に安置されている狛犬は、片方が獅子でもう片方が狛犬です。この2体を合わせて「狛犬」と呼んでいます。ですが、最初から獅子と狛犬が1対で安置されていたわけではありません。

狛犬の原型となる獅子が日本に伝来したのは飛鳥時代です。この頃は、1体だけ安置されることが多かったのですが、やがて2体で1対として安置されるようになります。ですが、その当時はまだどちらも獅子でした。

片方を獅子、もう片方を狛犬とするようになったのは平安時代に入ってからのことです。狛犬そのものが生まれたのが平安時代に入ってからですから、これに合わせて2体の獅子のうちの片方を狛犬にしたようです。

阿吽の呼吸という言葉について

サンスクリット語
「阿吽の呼吸」という言葉があります。これは2体で1対の狛犬から生まれました。狛犬と阿吽にはとても深い関係があるのです。その関係や本来の意味などについて解説します。

阿吽(あうん)の起源はサンスクリット語

「阿吽の呼吸」の「阿吽」は、漢字が当てはめられていることから、多くの人は日本語と思っているかもしれません。ですが、その起源となっている言葉は実は日本語ではありません。

「阿吽」は結論から説明すると、インドのサンスクリット語が起源となっています。日本語ではないにしても、中国から生まれたものと考えている人も多いようです。漢字が当てはめられているので、そのように考えるのでしょう。ですが、実際はインドのサンスクリット語で、シルクロードを渡って中国に伝わり、それがさらに海を越えて日本に伝来しました。

本来は人生や宇宙を例える意味があった

「阿吽(あうん)」は、サンスクリット語では仏教用語とされています。

阿吽の「阿(a)」は、口を大きく開いて発音します。これはすべての言葉の始まりであると考えられ、「阿」自体が「始まり」を意味しています。

一方の「吽(m)」は、口を閉じて発音します。口を完全に閉じて発音するこの言葉は終わりであると考えられ、「吽」自体には「終わり」という意味があります。

仏教で始まりと終わりを表すものは「人生」です。更に、人生という考えから飛躍して「宇宙」とも考えられています。人間も宇宙の一部ですから、始まりと終わりを表すものは宇宙であるとされているのです。

始まりを表す言葉の「阿」と、終わりを表す言葉の「吽」を掛け合わせた「阿吽」は、サンスクリット語では、「宇宙」という意味があります。言い換えるなら、仏教での輪廻転生という意味が含まれているのです。

以心伝心の意味は日本のみ

日本で「阿吽の呼吸」と言うと、2人の人間が息を合わせるように行動や言動を行なうという意味があります。言葉を介さなくても、テレパシーのような目に見えないものでつながって互いにコミュニケーションを取っているような様子を指す時に使います。

ですが、本来の「阿吽」は「宇宙」や「人生」を意味し、日本語で使われているような意味は表しません。以心伝心(いしんでんしん)と似たような意味を持たせているのは日本のみです。

ちなみに日本の神社に安置されている狛犬も、以心伝心という意味を表しているのではありません。「阿吽」の本来の意味である、宇宙や人生そのものを表しています。2体で1対として安置されているので、以心伝心の意味だと勘違いする人がいますが、本当は違うのです。

狛犬と阿吽

吽のほうの狛犬
狛犬と阿吽にはどのような関係があるのでしょうか?狛犬が表している阿吽の意味についてみていきましょう。

口を閉じている方が狛犬

神社に安置されている狛犬は2体で1対です。この2体は実は表情が異なります。

口を開いている方が「阿」をあらわし、口を閉じている方が「吽」を表しています。また、日本では2体1対で狛犬という呼び方をしていますが、これは明確には正しくありません。実は口を開いている「阿」の方は獅子、口を閉じている「吽」の方が狛犬なのです。

平安時代初期の頃は、明確に片方を獅子と呼び、もう片方を狛犬と呼んでいたようです。ですが、時の流れと共にそれぞれを言い換えることをやめ、2体1対で「狛犬」と呼ぶようになりました。それが現在も定着しています。

左右息を合わせて疫病などを祓うとされている

神社に狛犬はそれぞれが始まりと終わりを表しています。これは本来の「阿吽」の意味である、宇宙や人生を意味しているのですが、実は神社に安置されている狛犬には別の意味も含まれています。

神社に安置されている狛犬は、実は疫病を退散するという役目も担っています。疫病には始まりがあれば必ず終わりがあります。このことから、始まった疫病を終わらせるという意味が狛犬には込められているのです。

また、日本での「阿吽の呼吸」は「息を合わせる」という意味があります。ここから、狛犬も左右で力を合わせて疫病を祓うと考えられています。

神社に安置されている狛犬それぞれにお供え物をして祈願すると、疫病退散のご利益が頂けるのだそうです。コロナウイルスの影響で、最近では狛犬にお供え物をする人も増えつつあります。

まとめ

狛犬と阿吽の呼吸について解説してきました。狛犬は2体で力を合わせて、疫病などの悪いものを追い払ってくれています。息を合わせて追い払い、疫病の万円を終わらせるという意味が込められているのですね。神社に参拝に行った際には、ぜひ狛犬にも手を合わせて祈願してみてください。

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