仏様のご加護をいただける行いとは?仏様ごとのご利益と授かる方法を紹介

 
千手観音像

「願いごとがある」「不安なことがある」

そんなときに仏様のご加護をいただければ心強いものです。

そこで、今回は仏様のご加護をいただける「行い」を紹介します。また、仏様のご加護をいただくとどんなご利益が授かれるのかも解説します。

一般の人でもできる方法を紹介するので、ぜひ実践してくださいね。

もくじ

仏様のご加護によって授かれるご利益とは?

千手観音
仏様のご加護をいただくと言っても、どんな仏様がいるのかよく知らない人も多いかもしれませんね。

まずは代表的な仏様と、授かれるご利益を紹介します。

健康長寿のご利益がある仏様

下記の仏様は、健康や長寿のご加護がいただけるとして有名です。

  • 薬師瑠璃光如来(やくしるりこうにょらい)
  • 普賢菩薩(ふげんぼさつ)
  • 十一面観音菩薩(じゅういちめんかんのんぼさつ)

薬師瑠璃光如来は、薬師如来(やくしにょらい)とも呼ばれ、さまざまな病気を治し、衣食住を満たすとされる仏様です。左手に持つ壷に全ての病を治す薬が入っていると言われています。

普賢菩薩は、法華経を読む者の前に現れて、その者を守ってくれると言われる仏さまです。健康長寿の他に女性守護のご利益があります。

十一面観音菩薩は、頭の上に11個の顔がある仏様です。多くの顔で全方位を見守り、苦しむ人を見つけて助け出します。病気治癒や延命などのご利益があるほか、来世でのご利益も授けてくださる仏様です。

金運向上のご利益がある仏様

下記の仏様は、金運向上のご加護がいただけるとして有名です。

  • 虚空蔵菩薩(こくぞうぼさつ)
  • 不動明王(ふどうみょうおう)
  • 毘沙門天(びしゃもんてん)

虚空蔵菩薩は、無限の知恵と富を持つとされる仏様です。「虚空」という言葉には「すべてのものが存在する場所」という意味があります。ほしい物が思いのままに出せる如意宝珠(にょいほうじゅ)を左手に持ち、財と成功をもたらしてくれるとされます。

不動明王は、右手に持つ剣で悪縁を断ち切り、左手に持つ縄で煩悩を縛り、悪の心から救い出してくれる仏様です。見た目は怖いのですが、苦難に立ち向かう勇気を与えてくれることから、商売繁盛のご利益があるとされています。

毘沙門天は、武将のような出で立ちの仏様です。上杉謙信が信仰していたことから戦いの神様として有名です。しかしインドの財宝の神様が起源のため、商売繁盛や金運向上の仏様としても信仰されています。

恋愛運向上のご利益がある仏様

下記の仏様は、恋愛運向上のご加護がいただけるとして有名です。

  • 千手観音菩薩(せんじゅかんのん)
  • 愛染明王(あいぜんみょうおう)
  • 弁財天(べんざいてん)

千手観音菩薩は、千の眼と千の手を持った仏様です。苦しむ人を見つけて手を差しのべてくださるとされています。その昔、白河天皇が千手観音に祈願すると夫婦仲が良くなったという逸話から、夫婦円満はもちろん良縁成就や恋愛成就のご利益があると言われています。

愛染明王は、煩悩を持つ人を悟りの境地にまで導いてくれる仏様です。手に持った弓と矢で人と人を結びつけるとされていて、縁結びや結婚成就などのご利益で広く信仰されています。

弁財天は、日本では七福神の1人として祀られている仏様です。もともとはインドの女神様で、良縁成就や恋愛成就のご利益や、商売繁盛のご利益があると言われています。弁財天を祀ったお寺には恋愛パワースポットと呼ばれる場所が多くあります。

仏様のご加護をいただける行い5つ

写経
仏様のご加護をいただくには、徳を積んだり、仏様との縁を結んだりすることが大切です。

とはいえ、特別な修行をして能力を身につける必要はありません。一般の人でも簡単にできる行いを紹介します。

寺院巡り

お寺にお参りするだけでも、仏様とのご縁は結べます。

たとえ観光がてらで立ち寄って手を合わるだけでもかまいません。そこに思いがこもっていれば、仏様とのご縁はしっかり結ばれます。

ただし、手を合わせるときは、自分の望みばかりを言わないことが大切です。

仏様や神様は見えないだけで、人知れず私たちを助けてくれています。今、無事に生きていられるのは、誰かの助けがあってのことなのです。

まずは、そういった日頃の助けに感謝してから、お願いごとを述べましょう。

お墓参り

お墓参りといえば、お盆やお彼岸のイメージが強いかもしれません。

しかし、そういった節目に限らず、普段からお墓参りなどで先祖供養をすることは徳を積む行為です。仏教のさまざまな教典の中でも、そう言われています。

お墓参りをすれば、ご先祖様が成仏できて幸せになれます。また、自分自身にも幸せが返ってくると言われます。

「成仏」という言葉は、亡くなった人が「仏に成る」という意味です。そのお手伝いをすると考えると、お墓参りをすることは善い行いだということが分かるでしょう。

今日の自分が生きているのはご先祖がいたおかげです。そのことに感謝する気持ちでお墓参りをしてくださいね。

日頃から善い行いをする

仏教では、「六度万行(ろくどまんぎょう)」と言われる、善い行いをまとめた教えがあります。

簡単に言うと、次のような内容です。

  1. 布施(ふせ)人のために親切を行う
  2. 持戒(じかい)悪いことをせず、生活態度を律する
  3. 忍辱(にんにく)不平不満ばかり言わず忍耐力をもつ
  4. 精進(しょうじん)努力をする
  5. 禅定(ぜんじょう)静かな心で自分自身を見つめる
  6. 智慧(ちえ)偏見にとらわれず、あるがままに物事を見る

これらの行いをすれば、徳が積めるとされています。

しかも、この中でどれか1つでも実行すれば、6つ全部したことと同じになるとされています。

「今週は人のために親切を行う」とか「今週は文句やグチを言わずに過ごそう」とか、日頃から1つだけでも意識して過ごしてみてはいかがでしょうか。

お経を唱える

仏教では、お経を唱えることはご神仏への供養になり、徳を積める行いとされています。

そもそもお経とは仏教の開祖であるお釈迦様(ブッダ)やその弟子たちの教えをまとめたものです。つまり大事な教えが詰め込まれているものなんですね。

たとえば有名な「般若心経(はんにゃしんぎょう)」では、悟りの境地にいたる方法が書かれています。

お経は難しく聞こえるかもしれませんが、漢字で書かれているので意味を考えながら読めば何となくの意味は分かります。お寺のお坊さんに聞いたり、インターネットや本で調べたりすれば、もっと詳しい意味を知ることも可能です。

自分の勉強にもなるので、ぜひ時間をとってお経を読んでみてはいかがでしょうか。

絵写経

絵写経とは、写経と写仏が合わさったものです

すでにあるお経を別の紙に書き写す「写経」は、仏教では立派な修行の一つとされています。一文字、一文字に集中することで静かな心で自分自身を見つめることになり、先ほど紹介した善い行い「禅定(ぜんじょう)」につながります。

仏様の絵(仏画)を別の紙に描き写す「写仏」もまた修行の一つとされています。仏様の姿を丁寧に描き写すことで、より仏さまを身近に感じられます。きっと仏様とのご縁も結べることでしょう。

市販の絵写経セットを使えば、仏様の絵やお経の見本をなぞるだけで簡単に絵写経が行えます。想像よりも敷居が低いので、ぜひ試してみてくださいね。

まとめ

仏様のご加護をいただく方法は、それほど難しいものではありません。

寺院巡りやお墓参りは、少し足を伸ばせばできます。また、お経を読んだり、絵写経をしたりといった行いは、少しの時間を取れば自宅でできるものです。

これらの行いをすると、仏様のご加護がいただけるのはもちろん、自分自身とゆっくり向き合ってリフレッシュできる時間にもなります。ぜひ日頃から試してみてくださいね。

絵写経

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