【知ってますか?】お盆とお彼岸の違いって?目的やお供えも合わせて違いを徹底解説!

 
【知ってますか?】お盆とお彼岸の違いって?目的やお供えも合わせて違いを徹底解説!

お彼岸とお盆の違いを知っていますか?お盆には連休をとって、故郷に帰省する家族も多いですよね。またお彼岸とお盆には、お墓参りやお寺に行くという習慣がある人もいるのではないでしょうか。

今回は混合されやすいお盆とお彼岸の違い、習慣の由来を調べてみました。お墓参りをする理由やお供え物の違いなど、毎年知らずにお彼岸・お盆を過ごしている人もぜひチェックしてみましょう。

お盆とお彼岸の違い

お盆もお彼岸も亡くなったご先祖を敬い、供養を行う行事として親しまれていますよね。お墓参りのために、身内が集まるという人も多いのではないでしょうか。
まずは本来の意味を知るために、それぞれの行事の内容を調べてみました。

お盆とは

お盆はご先祖や、亡くなった人の魂が地上に帰ってくる期間と言われています。信仰や地域などによって形が異なりますが、迎え火を焚いたり、灯篭流しを行い浄土から魂を迎えます。数日供養を行った後、送り火を焚いて再び魂を浄土へ送るというのがお盆の風習です。きゅうりやなすに爪楊枝を差して、馬・牛の形を作るという地域もありますよね。

日本古来の農耕の習慣と仏教の教えが合わさり、今のお盆の過ごし方になったと言われています。

また亡くなった人が初めてお盆の時間を迎えることを、「新盆(初盆)」(あらぼん)といいますよね。親戚一同が集まり、普段のお盆よりも手厚く亡くなった人の供養を行う習慣です。

お彼岸とは

お彼岸もお盆と同じくお墓参りを行い、ご先祖や亡くなった人の供養を行います。
しかしお彼岸の時期は、ご先祖や亡くなった人の魂は里帰りすることはありません。なぜお彼岸にお墓参りを行うのでしょうか。

お彼岸は浄土と現世が、もっとも近づく時期と考えられています。ご先祖や亡くなった人の供養を行うことで日頃の感謝を伝え、自分も浄土へ安らかに旅立てるように悟りの修練を行う行事なのです。

お彼岸とは仏教で「極楽」・「浄土」の意味を持っており、私たちが生きている現世のことは「此岸(しがん)」と呼びます。ご先祖や亡くなった人を、近くに感じられる大切な時期と言えますね。

お盆とお彼岸はそれぞれの時期や、期間の長さにも大きな違いがあります。今度は時期についてそれぞれを比べてみましょう。

お盆とお彼岸の期間は?

お盆とお彼岸の正確な時期は、地域や信仰によっても少々異なります。まずにはお盆の時期から見てみましょう。

お盆の期間

お盆は4日間に渡る行事で7月中旬に行う地域と、8月中旬に行う地域と分かれています。
これは旧暦の7月13~16日に行う習慣が残った地域と、新暦の8月13~16日に行うようになった地域の習慣の違いと言われています。
新暦にお盆が行われるようになった理由は諸説あります。
・旧暦を新暦に当てはめると毎年日付が前後しわかりにくい
・7月は農作業が忙しく1ヶ月遅れの新暦で迎えた方が余裕をもてる

また現代では子供の夏休みと言えば、8月ですよね。
・8月にずらすと夏休みで家族が集まりやすくなるから
お盆を家族・身内が揃って迎えやすいという理由も、新暦でお盆を行う地域が多くなった理由と言われています。

お彼岸の期間

お彼岸は春・秋の年に2回に行う行事です。「春のお彼岸・秋のお彼岸」と、それぞれの季節をつけて区別をします。
・春のお彼岸・・・春分の日を中日とし前後3日間
・秋のお彼岸・・・秋分の日を中日とし前後3日間
それぞれ7日間がお彼岸の期間です。お盆よりも期間が長いのが特徴的ですね。
春分の日・秋分の日は毎年日付が変わるので、お盆のように決まった日にちに行われる行事ではありません。
お彼岸は7日間という比較的長い期間ですが、期間内のどのタイミングでお墓参りをしても良いため7日間お墓参りに通うという意味ではありません。

お盆とお彼岸の目的とお供え

お盆とお彼岸の違いが段々とわかってきました。今度はお盆とお彼岸にお墓参りや、供養をする目的と、お供え物についても比べてみましょう。

お盆の目的とお供え

先ほども触れましたが、お盆はご先祖や亡くなった人が現世に帰ってくる期間です。里帰りした魂を迎えて過ごし、再び浄土へ送るというのがお盆の習わしです。

お盆の初日の夕方は、ご先祖や亡くなった人が迷わず帰れるように目印として「迎え火」を焚きます。最終日の夜には、安全に浄土へ戻れるように「送り火」を焚くのです。「新盆(初盆)」の場合には、迎え火よりも目立つように白い提灯を玄関に掲げる地域もあります。

またお盆ではきゅうりやなすを動物に見立てて、魂を迎えるためのお供え物にする習慣があります。
・きゅうり・・・魂を早く現世に運べるように「馬」に見立てることが多い
・なす・・・ゆっくりと魂が浄土へ戻るように「牛」に見立てることが多い
昔の人はなるべくご先祖や亡くなった人と一緒にいたいという気持ちから、当時一番足の速い交通手段だった「馬」とマイペースな「牛」を精霊に選んでいました。現代だと車や新幹線といったイメージですね。
この他にも供物には亡くなった人が好物だった食事や、お菓子・酒・たばこなどを置いてお盆を迎えます。

お彼岸の目的とお供え

お彼岸はお盆とは違い、亡くなった人やご先祖の供養を行う行事です。お寺によっては合同で供養祭を行うこともあります。

しかしお盆のように決まった習慣があるわけではないので、現代ではお墓参りを行うのが一般的になったと言われています。

またお彼岸はご先祖や亡くなった人の供養とともに、自分の修練を行う目的があります。仏教では人間だけでなく動植物にも慈しみをもつことが大切とされ、お彼岸は慈悲深く心穏やかに過ごすことも目的の1つとなっているのです。

さらにお彼岸のお墓参りでは、ご先祖や亡くなった人の好物とともにお供えをする有名な和菓子がありますよね。
・ぼた餅・・・春のお彼岸のお供え物として用いられる。
小豆を春の牡丹に見立てて作られたのが名前の由来。
・おはぎ・・・秋のお彼岸のお供え物として用いられる。
萩の花と小豆の形状が似ていたというのが由来。
どちらもお米をつぶして、あんこで周りを覆ったシンプルな和菓子です。小豆の旬が秋のため昔はおはぎが粒あん、小豆の皮が硬くなる春にはこしあんで作られていました。
現在はあんこの形状の違いがない地域も多く、季節によって呼び名を変えているだけという人も多いのではないでしょうか。

そもそもぼた餅とおはぎをお供えする理由には、小豆の赤い色が関係しています。赤には邪を払う「魔除け」の効果があるとされ、小豆はお赤飯のようにお祝い行事でも古くから親しまれてきました。小豆で出来たぼた餅・おはぎは、ご先祖や亡くなった人を偲び敬う大事なお供え物と言えるでしょう。

まとめ

お盆とお彼岸はお墓参りを行う人が多いので、混同されがちな年中行事ですよね。お盆はご先祖の魂が地上に帰ってくる期間であり、お彼岸は現世とあの世の浄土がもっとも近くなる期間という違いがあります。

・「亡くなった故人やご先祖を迎え再び浄土へ送る」のがお盆
・「供養とともに自分の修練の期間でもある」のがお彼岸

またお盆は7月もしくは8月の4日間で年に1回の行事ですが、お彼岸は春と秋の2回7日間ずつ行われます。どちらも期間中にお墓参りなどの供養を行うという習慣は同じですが、目的が異なるのでチェックしておきましょう。

古くから日本に根付いている大切な習慣の意味や、目的を知るとより有意義な時間を過ごすことが出来ます。お盆とお彼岸の違いがわからない時は、ぜひ今回の内容を参考にしてみてはいかがでしょうか。

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