七夕の短冊の色で叶う願い事が変わる!短冊の由来と合わせて色別の書き方を徹底解説!

 

七夕は「七夕(しちせき)の節句」とも呼ばれ、陰陽五行説が起源の季節の節目です。

一般的には、天の川を隔てた織姫(琴座のベガ)と彦星(鷲座のアルタイル)が一年に一度会える日として知られています。

「願い事を短冊に書いて、笹につるす日」と覚えている方も多いはず。最近ではスーパーや商業施設でも、短冊が置いてあり「ご自由にお書きください」というところも増えました。夏の風物詩として定着した七夕の短冊。

ではなぜ、七夕には短冊に願い事を書くのか、考えたことはありますか?また短冊には5色あり、それぞれ意味があり由来が異なることはご存知ですか?

「短冊の色」について、詳しくみていきましょう!

もくじ

七夕の短冊が5色の理由と由来

七夕の歌にもあるように「五色の短冊」をつるすのが正しい風習です。

五式とは「青、赤、黄色、白、黒(紫)」。これは七夕の起源、古来中国の陰陽五行説にちなんだ色です。

どうして短冊に願い事

そもそも七夕の風習がはじまったのは、古来中国。

中国で7月7日、織女(しょくじょ)星がもっとも光輝く日に「女性の針仕事が上達するように」と願いをこめ、庭先の祭壇に針や糸などをお供えしたのが、七夕の起源と言われています。中国でこの儀式は「乞巧奠(きっこうでん)」と呼ばれました。

乞巧奠(きっこうでん)でお供えされたもののなかにあったのが「五色の糸」です。

七夕は最初から短冊が飾られたわけではなく、起源は「糸」だったのです。

この五色の糸が絹布になり、やがて庶民に広まるうちに紙(短冊)へ変わっていきました。

七夕の風習は平安時代に日本に伝わり、宮中行事として楽しまれるようになりました。

江戸時代になると七夕は庶民の風習となり、針仕事の上達だけでなく書道や詩歌、習い事の上達を短冊に書き、願うようになったのです。

色の5色の由来は?

5色の由来となったのは陰陽五行説。青=木、赤=火、黄色=土、白=金、黒(紫)=水、これらの要素が、古来中国では自然や社会現象に影響をもたらすという学説がありました。

世界を構成するための五つの色とも言われ、それぞれが影響しあい調整しあうことで自然のバランスを保っていると考えられていたのです。

5色それぞれに書く願い事

5色は自然界だけを表したものではありません。人間の「徳」もまた、5色で表わされるとされています。

徳とはすぐれた品性や、天から与えられた恩恵を指します。この「徳」が、短冊の色と密接な関係があるのです。

青が表す徳は「仁」、赤が表す徳は「礼」、黄色が表す徳は「信」、白が表す徳は「義」、黒(紫)が表す徳は「智」です。

それぞれの徳に合った願いを書くことで、願いはさらに叶いやすくなるとも言われています。

どの色にどのような願いを書けばいいのか、詳しくみてみましょう。

青の短冊に書く願い事

青が表す「仁」は、人間が理想とすべき姿をあらわしています。まわりのひとと仲良くし、思いやりの心をもって共に生きることを意味しているのが「仁」なのです。

「仁」をあらわす青い短冊には、自分の幸せだけを願ってはいけません。自分を厳しく律し、慈愛をもって周りを大切にすることが「仁」なので、青い短冊にはまず「まわりへの感謝、慈愛」を書きましょう。

もちろん自分を大切にすることも「仁」には欠かせません。まわりへの感謝や慈愛をしたためたうえで、自分への愛を書くことで「仁」は成り立ちます。

青の短冊には「家族の病気が治りますように」「世界が平和でありますように」など、周りへの愛や感謝を書きましょう。

そのうえで「○○が上達しますように」「これからも元気に生きられますように」など、自分の願いも書くと成就しやすくなります。

赤の短冊に書く願い事

赤が表す「礼」にあった願い事は、「周りへの感謝」「人間力の向上」です。

「礼」は周りのひとに敬意を持って接し、節度を持って行動するという意味があります。

まわりのへの感謝を忘れずに、まわりの人のためになれるよう自分の力をさらに磨き高めて行こう、という願いが、赤い短冊にもっとも適しています。

「○○さん、いつも助けてくれてありがとう」「お父さん、お母さんずっと元気でいてね」「これからも健康でがんばりたい」など、赤い短冊には、普段お世話になっているひとへの感謝と、自分自身の成長を願う願い事を書くといいでしょう。

黄の短冊に書く願い事

黄色が表す「信」は、偽らず誠実に生きることで得られる「信頼」をあらわしています。

このことから、「信」をあらわす黄色の短冊には「人間関係」に関する願い事を書くといいでしょう。

「これからも○○さんと仲良くできますように」「サークル仲間が卒業しても仲良くいられますように」など、これまでの良い関係の継続を願うのも良いです。

「友達がたくさんできますように」「人見知りがなおりますように」「職場で上手くやれますように」など、抱負を書くのも良いです。

人間関係がうまく行かず悩んでいるひとも、黄色い短冊に「改善しますように」と書けば願いが叶うかもしれません。

「素敵なひとと出会いたい」「彼氏ができますように」「結婚したい」という良縁も、黄色い短冊に願いましょう。

もちろん家族関係も人間関係ですから、家族や夫婦の仲を祈願しても良いですよ。

白の短冊に書く願い事

白が表す「義」は、ひとが歩むべき正しい道を指します。このことから、義には「義務」や「規則」といった意味があります。

規則やルール、義務を守ることを願うなら、白い短冊に書きましょう。

たとえば「忘れ物をしないようにする」「約束をやぶらないようにする」などです。

大人であれば「無事故、無違反で安全運転ができますように」「約束を守り、信頼される人間になりたい」なども、白い短冊に書くといいでしょう。

これまでの行いを改めるときも、白の短冊に書きましょう。たとえば「禁酒する」「禁煙を続けたい」「遅刻癖をあらためる」などです。決意表明もこめて白い短冊にしたためれば、願いは成就しやすくなるでしょう。

黒(紫)の短冊に書く願い事

もともと五行の色は「黒」でしたが、短冊は黒だと書きにくく、不吉な色に見られがちなので「紫」が使われるようになりました。

黒(紫)が表すのは「智」です。「智」とは、善悪を正しく判断するための「知恵」を指します。人生で積んだ経験が知恵となり、正しい選択ができるようになると、正しい人生を歩むことができるようになります。

黒(紫)の短冊には、「知識」「知恵」「学業」に関する願いを書くといいでしょう。

学生であれば「勉強ができるようになりますように」「テストで良い点が取れますように」「受験に受かりますように」「習いごとがうまくなりますように」など、学業成就に関することは黒(紫)の短冊に書くと成就しやすくなります。

大人であれば「昇格試験に受かりますように」「資格が無事取れますように」など、勉学に関することを黒(紫)の短冊にしたためるといいでしょう。

まとめ

つい自分の好きな色を選んでしまいがちな短冊。色の意味を知っていると、願いにあった色を選べて、より成就しやすくなります。

短冊は何枚書いても良いので、想いのぶんだけ書いて、笹につるしましょう。笹はまっすぐ天にむかって伸びて行くことから、古来より厄除けや魔よけの力があると信じられてきた植物です。願いにあった色の短冊を使い、笹に託せば、きっと願いも天まで届くはずです。

夏の楽しい風習、七夕。周りのひとにも「短冊の色の意味」を教えてあげて、みんなで楽しんでみてはいかがでしょうか。

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