女の子のお祝い「桃の節句」由来や意味をご存知ですか?

 

 

3月3日は「ひな祭り」。
お子さんやお孫さんなど、女の子のいる家庭では、人形を飾ったりご馳走を用意したり準備に忙しくなるでしょう。
ですが、ひな祭りとはそもそもどういったものなのでしょう?意味や起源などをまとめてみました。

「ひな祭り」はいつから始まった?

Free illustration: Sink Chicks, Hina Dolls - Free Image on Pixabay - 1256657 (32015)

ひな祭りの源流のひとつは、中国渡来の「上巳(じょうし)」の節句です。

上巳とは三月上旬の巳(み)の日のことで、人々は水辺に出て人形(「ひとかた」または「かたしろ」とも言います)に身の穢れを移して流すという風習(流し雛の原形)がありました。

日本では701年から三月三日に固定して宮中では水にちなんで「曲水の宴*」などの催しがありました。(現在、太宰府天満宮や上賀茂神社など各地で行われていますが、近代以降に復元されたもので、日付も三月三日に固定されている訳ではありません。)

古くは中国の文化だったようですね。
それでは日本ではいつから行うようになったのでしょうか?

ひな祭りの始まり

平安時代の京都で既に平安貴族の子女の雅びな「遊びごと」として行われていたとする記録がある。その当時においても、やはり小さな御所風の御殿「屋形」をしつらえ飾ったものと考えられている。初めは儀式ではなく遊びであり、雛祭りが「ひなあそび」とも呼ばれるのはそのためである。一方、平安時代には川へ紙で作った人形を流す「流し雛」があり、「上巳の節句(穢れ払い)」として雛人形は「災厄よけ」の「守り雛」として祀られる様になった。
古くは平安時代から始まったようですね。
それも、中国や今でも広く知られている儀式というかたちではなく、お遊びだったのだとか…
流し雛というものが確立されていた平安時代と現代とでは『ひな祭り』に対する認識は大きく異なっていたようです。
室町時代になると、豪華に仕立てた男女一対の人形を贈答する風習が起こり、三月三日の夜は枕元において、翌日に神社でお祓いをお願いしてしまい込み、また翌年の三月に取り出すという習慣が定着しました。
雛人形の段飾りが起こったのは、江戸時代も中頃だといわれますが、これは主として武家や町人社会での風習で、宮中や公家ではずっと「ひな人形」と言えば男女一対の人形だったようです。
我々が認識している『ひな祭り』のかたちは
江戸時代からの習慣が元となっているようです。

「ひな祭り」「桃の節句」の意味とは?

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何故「桃の節句」というのか。

三月の初めの巳の日という意味ですが、のち三日に定まり、また、ちょうど桃の季節なので、今では桃の節句という美しい名で親しまれています。
3月の花は桃の花ですね。

ひな人形の意味は?

ひな人形には、生まれた子どもがすこやかで優しい女性に育つようにとの親の願いが込められています。ひな人形をその子の形代と考えて、どうぞ災いがふりかかりませんように、また、美しく成長してよい結婚に恵まれ、人生の幸福を得られますようにという、あたたかい思いを込めて飾ります。
家族からの、深く温かい願いをかたちとした『ひな祭り(桃の節句)』。
そんな願いが込められた儀式のお祝いの仕方を見ていきましょう。

お祝いの仕方

Instagram (32012)

桃色のアイテムで揃えると、とても愛らしい雰囲気になりますね♡

人形の贈り方は?誰が贈るべき?

古くは嫁入り道具のヒナ型として婚家へ贈ったという歴史もありますから、ひな人形はお嫁さんの実家から贈るのが普通です。また、ひな人形には前述のような意味がありますから、おじいさんやおばあさんが心を込めて選んで贈るのがふさわしいものです。
かつては贈り風習であった『ひな人形』ですが、片親も多い昨今ではそういった流れにとらわれず、本人に好みの人形を選ばせてあげるなど様々なパターンがあるようです。

正しいお祝いやマナー

縁起が良いと考えられている食材を使って料理を作ります。
定番は「はまぐりのお吸い物」や「チラシ寿司」です。
はまぐりは、女の子の美徳と貞節を意味します。
Free photo: Doll Festival, Hinaara Re, March 3 - Free Image on Pixabay - 1203380 (32016)

ひなあられは、ピンク・緑・黄・白の4色で四季を表しており、これらを桃の節句で食べるのは「一年中幸せでありますように」という願いが込められているからなのだそうです。
ひな祭りのお祝いは、本来当日ですが、前の晩(宵節句(よいぜっく)といいます)にお招きしてお祝いするのもよいでしょう。両家の両親やお祝いをいただいた方、普段親しくしている方たちを招きます。
当日でなくても良いというのは意外でしたね。
初節句のお祝いをいただいたら、内祝いとしてお子さんの名前で一週間以内にお返しをしましょう。お祝の手紙に、お赤飯や紅白の角砂糖を添えて贈るのが本来の形です。昔は“雛の使い”といって紙雛をつけてお返しの使者にしたものです。そのかわり、赤ちゃんのスナップ写真をつけて贈るのも成長ぶりがわかって喜ばれるでしょう。
ただし、お祝いをいただいた方たちをお祝いの席に招待できれば、お返しの必要はありません。
今は色んな内祝いがあるようなので、
早めに検討しておく方がいいかもしれませんね。
お雛様をお節句の前日に慌てて飾る人がいますが、これは昔から「一夜飾り」と言って縁起が悪いとされています。またお雛様は、早めに飾って早めにしまうのが良いとされています。
飾るのは、お雛様が届いたらお早めに、お節句の10~20日前、出来れば2月の雨水の日に飾って初節句の用意をします。最近は宅配便が普及していることもあり、仏滅や赤口にお祝品が届いてもあまり気にせずに、日柄の良い大安や友引を選んで封を切ります。
その他にも、節句後にも長々と人形を飾っていると
『女の子の婚期が遅れる』といった言い伝えがありますので
節句が終わったら速やかにしまいましょう。
とても大切なことなので気をつけたいですね。
いかかでしたか?
起源や意味を理解したうえで行うと、また少し違う気持ちでお祝いをあげられるのではないでしょうか。
年に1度の女の子のお祝い、楽しく過ごしたいですね。
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