お節料理などで良く用いられるレンコンは、実は縁起物の食べ物として、昔から日本で愛されています。
なぜ、レンコンが縁起物の食べ物と言われているのかについて調べてみました。
レンコンがもたらしてくれる縁起のいい効果についてもご紹介しますので、参考にしてみてください。
もくじ
レンコンが縁起物とされる理由
身近な野菜のレンコン。
お節料理でも必ずと言っていいほど入っていますよね。
それは、レンコンが縁起物の野菜とされているからです。
それでは、どうしてレンコンは縁起物の野菜とされているのでしょうか?
その理由について調べてみましたので、ご紹介します。
穴が開いているから
レンコンには穴が開いています。このように穴が開いている食べ物は、そんなに多くありません。
レンコンの穴には先を見通すという意味があると考えられていました。どれだけ長いレンコンでも、必ず穴が開いて向こうが見通せますよね。このことから、先を見通して悪いことに巻き込まれないように、という意味が込められていたのです。
また、自分の遠い未来を見通して今というこの瞬間に努力をする、という願いも込められていたようです。
現在の努力や苦労が、必ず将来の糧になって幸運を引き寄せるという風に考えられていたのでしょう。
レンコンの穴は8つが多いから
レンコンの多くは、8つの穴が開いています。これは必ずとは言えませんが、7つや8つの穴が開いているものが多いのだそうです。
日本では昔から「8」という数字は末広がりと言って、大変縁起のいい数字と考えられていました。
商売がうまく行ったり、未来が安定して幸せになったりすると考えられていたのですね。
また、「7」という数字にも幸運の意味があると考えられていました。現在でも「ラッキー7」と言って良い数字と考えられていますが、昔も「8」に次いで良い数字という考えがあったのです。
9つの穴があるレンコンもある
レンコンの中には9つの穴があるものもあります。
多くの場合、日本では「9」という数字はその響きから忌み数字と言われています。ですが、「9」という数字が縁起のいい数字と考えられているところもあるのです。
その理由の一つに「9」の発音が「久」に似ていることが挙げられます。
「久」は永久を意味することから、永久に良い状態が続くと考えられ、とても良い数字とされているのです。
9つの穴が開いたレンコンにも「永久に良い状態が続く」という考えが込められ、縁起物の食べ物とされているのだそうです。
レンコンの花の蓮も縁起物
レンコンが縁起物と考えられているのは、レンコンの花である蓮の花に由来していることもあります。
蓮の花も実は縁起物とされているのです。
レンコンの花である蓮が縁起物と考えられいてる理由についてご紹介しましょう。
仏教での極楽浄土
蓮の花は、仏教では極楽浄土の花とされています。
お釈迦様が蓮の花に乗った仏像や仏画を目にしたことはありませんか?
仏教では、蓮の花はお釈迦様が座ったり立ったりする場所と考えられているのです。
また、極楽浄土にはたくさんの蓮の花が咲いていると言われています。
お寺では蓮の花が咲いた池がありますが、これは極楽浄土を意味しているのですね。
このことから、蓮の花はお釈迦様や極楽浄土のありがたい花として、幸運の印と考えられているのです。
一つの花にたくさんの実をつける
蓮の花は、子孫の残し方が少し変わっています。
花が散ると花茎の部分が大きくなり、その表面にたくさんの穴が開きます。この穴の中に一つずつ種ができます。
一つの花からたくさんの種ができるということです。
一つの花からたくさんの種子ができることから、豊穣の意味があるとされています。
収穫が多くなったり、子供ができやすくなったりすると考えらえているのです。
また、花茎の部分が大きくなる時には、その形がまるで蜂の巣のようになります。
蜂の巣は豊穣を意味していたため、蓮の花にも同じような意味があると考えられた、という説もあります。
古代インドでは神様は蓮の花から生まれた
古代インドでは、神様は蓮の花から生まれたとされています。
日本の仏教はインドの影響を受けています。インドから仏教が渡ってきた時、神様が蓮の花から生まれたという考え方も同時に渡ってきたのです。
神様が生まれる蓮の花が縁起物なら、当然その実であるレンコンも縁起物と考えられていたのですね。
レンコンを食べると神様からのご加護がより頂きやすくなる、という考えもあったようです。
レンコンがもたらす縁起のいい効果とは?
レンコンがもたらす縁起物の効果にはどのようなものがあるのでしょうか?
レンコンの縁起物の効果について調べましたので、ご紹介しましょう。
明るい未来がもたらされる
レンコンはまっすぐ穴が開いていますよね。
その穴から遠くを見ることができるということから、明るい未来がもたらされるとされています。
私たち人間は自分の未来を明確に見ることはできません。そのため、昔から未来や将来に対して不安を抱く気持ちがあったのでしょう。
千里眼のような力を、まっすぐ穴が開いたレンコンから得られるとされていたようです。
自分の未来や将来に不安がある人は、レンコンを食べると明るい未来を見ることができるかもしませんね。
商売繁盛
商売で大切なことは先見の明です。
どんなことが繁盛につながるのか、そしてどのような状況になると商売にとって危険なのか、このようなことを見通す目が必要になります。
レンコンにはそのような商売に必要な先見の明を与えてくれる力があるとされていました。
そのため、自分で商売をしている人はレンコンを好んで食べるのだそうです。
不安定なこのご時世では、レンコンを食べて先見の明を与えてもらうことが大切かもしれませんね。
健康運上昇
実はレンコンにはたくさんの栄養素が詰まっています。
食物繊維が多いレンコンは、身体の中に溜まっている悪いものをすべて外へ出してくれる効果があるのです。
お通じも良くなってお腹もすっきりするのですよ。
また、レンコンに多く含まれているタンニンはアレルギー症状を抑える働きもあります。
花粉症で悩んでいる人はレンコンを食べると、その症状が抑えられるそうです。
このようなことから、レンコンを食べると健康運が上昇するという縁起物の効果があります。
昔から根っこのものには健康になる要素がたくさん含まれていると言われていました。
レンコンも根っこのものですから、健康運がアップする効果があるのですね。
良縁に恵まれる
レンコンの穴を通して、その人の本質や本心を見抜くことができると言われています。
悪い人に騙されにくくなるということですね。
それだけでなく、良い人を見抜く力も培われるため、良縁に恵まれるのだとか。
人間関係で悩んでいる人は、レンコンを食べることでその悩みが解決するかもしれません。
問題を解決する方法も浮かびやすくなるという効果も得られるそうですよ。
まとめ
レンコンは日本人にとって昔からなじみ深い食べ物です。
お節料理でも必ず用いられるように縁起物の食べ物としても愛されています。
レンコン自体も大変栄養価が高い食べ物ですから、幸運を引き寄せる力もパワーアップするのでしょう。
最近ついてないと思ったり、何となく体がだるいと感じたりした場合は、レンコンを食べてそのエネルギーを受け取ってみるのも良いかもしれませんね。