「立春」~その意味は?縁起物にはどんなものがある?

 

 

立春とは、文字通り「春立つ日=春が始まる日」で旧暦のお正月に当たる日でもあります。また、季節の始まりということで、いろいろな季節の基準とされていた日でもあります。ここでは、立春の意味から縁起物についてまとめてみました。

立春とは?

立春は、冬至と春分の間の2月4日頃に当たります。また、この日から雨水(2月19日頃)までの期間を立春と呼ぶこともあります。立春は冬と春の分かれる節目の日である「節分」の翌日で「寒さがあけて春に入る日」いわば春の初日です。

旧暦ではこの日がが1年の始めとされていたため、決まり事や季節の節目はこの日が起点になっています。八十八夜、二百十日、二百二十日も立春から数えます。

冬至と春分の真ん中で、まだまだ寒いですが、暦の上では旧冬と新春の境い目にあたり、この日から春になります。

立春は、旧暦のお正月に当たる日だったのですね。
旧正月とはよく聞きますが、立春のことだとは知りませんでした。
ということは、その前日の節分は大晦日に当たります。
節分でも豆まきや恵方巻を食べますが、2回年越し行事をやっている感じがしますね。

立春なのにすごく寒いのはなぜ?

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よく、「立春なのに、まだまだ寒い」などといわれます。時候の挨拶にも「立春とは名ばかりで、春まだ 浅く寒さ厳しい折」などと使われます。これは誤解です。
「名ばかり」などといわれては「立春」がかわいそう。
実は、「立春だから寒い」のです。
立春は寒さが1番ピークの時期で、
立春を超えると寒さが段々和らいでいきます。日照時間が1番短く、
南中高度(1日で太陽が最も高い位置にある時の地平線からの角度)が最も低いのは、
冬至(12月22日頃)です。

しかし、太陽からの光で地球が温まるのには約1ヶ月程の時差があります。

そのため、一年で一番寒くなるのは冬至の約1か月後の、
大寒(1月20日)~立春(2月4日)なのです。

「大寒」の方が一番寒いイメージを持ちますが、立春にかけてが1番寒くなる時期だそうです。
違和感がありますが、この季節の元になっている考え方は中国でできたもので、日本では若干ズレが出てしまうのが背景にあるようです。

立春の縁起物

立春は新たな季節の始まりと言われるだけに、数々の縁起物があります。
昔からのしきたりではなく、最近になって始まったものもありますが、いくつかをご紹介します。

立春大吉札

立春の日の早朝、禅宗の一派曹洞宗のお寺では、門に「立春大吉」と書かれたお札を貼ります。檀家(そのお寺にお布施を納める家)にも配り、同様に玄関に貼ります。厄除けの習慣なのですが、なぜ「立春大吉」が厄除けになるのか?

「立春大吉」の文字を、縦書きにしてよく見てみてください。左右対称になっていますね。表から見ても裏から見ても、同じように読めます。

昔、鬼が玄関から入ろうとした時、立春大吉の御札を見かけました。門をくぐって振り返ると、同様に立春大吉の文字。鬼は「まだ門をくぐっていなかったのか」と勘違いして、外へ出てしまいました。

この言い伝えから、立春大吉の御札を貼っていると、一年を無事に過ごすことができるという意味を持つようになったと言われています。

立春朝搾り

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春を迎えるめでたき立春の日にふさわしい祝い酒が〈立春朝搾り〉。節分の夜から一晩中、もろみを搾り続け、立春の早朝に搾りあがったばかりの生原酒を、 その日の夜に皆さまのお手元にお届けします。
搾りたての日本酒を飲む企画で、日本名門酒会が始めたものと言われています。
立春当日にお酒を絞り出せるようにしなければならたいため、お酒造りにはかなり神経を使うそうです。

立春大吉餅

「立春」(二月四日)は、二十四節気の“元日”。
前日の“大晦日”には、豆をまいて一年の邪気を打ちはらい、また新しい年を健康に過ごせるよう黒豆をたべるのが風習でした。これが「節分」です。
二月の朔日餅は、「立春大吉餅」。黒大豆と大豆を使った二種類の豆大福です。一つは、大粒の黒大豆とこし餡を餅生地で包み、もう一つは、こし餡と大豆を包んだ餅生地にきな粉をまぶしました。お餅と豆の食感をお楽しみください。
三重県の老舗和菓子店である赤福が二月に提供している立春大吉餅です。
伊勢神宮でお参りした後は、普段の赤福餅とは違う縁起物をいただいて、運気アップを狙うのもよいかもしれませんね。
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※写真はイメージです

まとめ

季節の始まりである立春。前日の節分に目が行きがちですが、本来は節分と一緒に祝う大切な日だということが分かりました。
カレンダーにも小さく書いてあって見逃しがちですが、少し意識して過ごしてみると、より1年を気持ちよく過ごせるかもしれませんね。
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