あの「おたふくソース」で有名なおたふくさん。誰もが一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?お多福さんはおかめとも言われ、日本に古くから存在する面の一種です。多い福と見るからに縁起のよさそうな名前ですが、実際どう演技が良いのでしょうか。
もくじ
お多福さんは美しい
おたふく顔が美しいのは、生物学的に、DNAの観点からも確認できます。
人間を始め、犬や猫に至るまで、ほ乳類というものは、ふっくらしたものを可愛いと感じるというDNAを持ち合わせているのです。ほ乳類は赤ちゃんを生みます。赤ちゃんは狭い産道を通ってこの世に誕生しますので、ぎざぎざでは差し障りがあります。ほ乳類の赤ちゃんは、ふっくらと丸みを帯びているのです。
その丸みを帯びたふっくらとした赤ちゃんを、ほ乳類の親は可愛いと思うようになっているのです。そのように創られているのです。
だから、仮にほっそりとやせ細った赤ちゃんがいたとしたら、栄養不良でかわいそうだとは思いますが、可愛いとは思えないのです。
今の若い女性たちは、どうしてそんなにやせたがるのでしょうか。やせてガリガリになってしまっては、ふっくらとしたかわいらしさが失せてしまいます。
男たちも、ふっくら美人こそが日本美人であり、生物学的にも美しいと知るべきです。お多福さんは、男性の目から見ても可愛いのですが、ワンちゃんや猫ちゃんの目からみても可愛いはずです。ほ乳類は、ふっくら顔を可愛いと思うようにできているのです
「お多福」といえば、丸いほっぺに細い目と低い鼻、小さなおちょぼ口を三角おにぎりに配したような愛嬌のある顔が思い浮かびます。古くは美人の代名詞として使われ、その愛嬌ぶりと福相(時に寿老人に代わって七福神に加えられたりもします)を愛された「お多福」ですが、最近では「お多福のようだね」と言われて「嬉しい!」と喜ぶ人はほとんどいないかもしれません。大きな目や高い鼻、すっきりした小顔全盛の現代では、いささか分が悪い「お多福」ですが、皆さんは「お多福」が「五徳の美人」と呼ばれていることをご存じでしょうか。
●柔らかに半分閉じたような目は、自分自身を深く見つめる内省の心。
●低い鼻は低い心。すなわち驕(おご)り高ぶらない謙虚な心持ちです。
●小さな口は、愚痴や不足、悪口を言わない慎み深さを表します。
●豊かな耳は福耳とも称し、お金に困らない印(しるし)とも言われますが、本来は人の言うことをよく聞き、苦しんでいる人たちの声に進んで耳を傾ける姿を示します。
●そして優しさと穏やかな心に満ちた柔和な顔。これは「和顔施(わげんせ)※」に他なりません。
その他にも、ひよっとこの面と対になっていたり、能などの伝統芸能の面にも使われれいます。
現代ではお多福顔と言われてあまり喜ぶ女性はいないと思われます。
しかし古くは美人の代名詞として使われていたのですね。
確かにふっくらとした顔だちは平安美人を思い起こさせます。
しかも、ただ造作が美しいというだけでなく、目や鼻などのパーツ1つ1つに、
内側の美しさの意味があったのです。
一重まぶたや低い鼻などにコンプレックスを持ってる女性の方は、こんな意味を知れば、自信が持てるのではないでしょうか。
お多福とつく食べ物
お多福豆
【お多福豆】福を招く豆料理
「阿多福」という字が当てられ、文字通り福を招く食べ物として、祝い膳にはよく登場します。空豆の一種で、その形が、ふくよかなおたふくの顔に似ているところから、お多福豆と呼ばれています。
色とりどりなところもも縁起の良さを感じます。
お節料理の黒豆はまめまめしく働くという意味ですが、お多福豆と呼ばれている事にもますます縁起の良さそうです。
お多福もち
江戸時代後期ごろの明和8年(1771年)の冬、小石川に住んでいたお玉さんが作ったお多福餅が大福の前身だと言われています。お玉は、生活に困っていました。一生懸命考えたのでしょう。そして、生きる ために餅を売ることを思いつきました。その餅の中には、砂糖入りの小豆餡をいれて包み、冬の寒い江戸の夜に売り歩きました。
これより前に、塩餡のうずら餅というものがありましたが、お玉はそれを砂糖餡にして、かごに火鉢をいれて、焼き鍋を置き、寒い夜に熱々のお多福餅を売 ったのです。それから10数年後に、江戸で大福餅となり、ブームになり、広 まっていったそうです。
この本物の大福餅は固くなると言う欠点がありますが、固くなった大福は中火でじっくりと焼く。途中、水をいれて蒸し焼きにしてもおいしいのです。現在では、お餅で作った固くなる大福はなかなか手に入らないと言われます。
甘味は脳をリラックスさせ、幸せな気持ちにさせてくれる効果もあるので、福を呼ぶお多福さんにぴったりです。
お多福豆、お多福餅を食べて、多くの福を呼び込みたいですね。