瓢箪(ひょうたん)といえば薬味や調味料入れを思い浮かべますが、実は日本に古くから伝わる伝統の開運グッズなんです。今回は何故ひょうたんが縁起が良いと言われるのか、その由来を調べてみました。ぜひ見てみてください。
もくじ
古来から親しまれてきた「ひょうたん」
ヒョウタンは人類の歴史に関わる重要な植物でもあるのだ。世界最古の栽培植物の一つで、原産地のアフリカから日本には9,600年前にもたらされ、さらにアメリカ大陸へも1万年をさかのぼって伝播している。人が海洋を通り移住するには飲料水の確保が最も重要である。史前その役目をはたしたのが、人類の原器と言えるヒョウタンで、古代の海洋民族の島々ポリネシアにも色濃くその文化が残されている。
日本では、『日本書紀』(720年成立)の中で「瓢(ひさご)」としてはじめて公式文書に登場します。特に作物の種入れとして用いられてきた歴史は長く、「瓢箪の中に入れた種は必ず芽が出る」ので、幸福や成功のチャンスがめぐってくると言われています。
軽くて丈夫なため、世界各国で容器や楽器、工芸品など様々な用途に用いられてきました。
日本では意外なところから意外な物が出る、冗談半分のことが現実になってしまったことのたとえとして、
「瓢箪から駒」ということわざもありますね。
魔除け・厄除けアイテム
九州の大宰府天満宮では、本殿前にひょうたん形の門が据えられ「ひょうたん祭り」が行われます。ここでは、古くより天神さんの梅の木の下でひょうたん酒を酌み交わすと厄を免れると言われ、厄除け祈願に大勢の参拝者が訪れます。
厄除祈願を受けられると御札とお神酒と厄除け瓢箪を授けられます。
この瓢箪に願い事を書いた紙を入れ、自宅の神棚にお祀りし、難が降りかからないようにお祈りします。
厄が晴れた時に、改めてお礼のお参りをし、厄晴れ瓢箪を本殿裏のひょうたん掛所に納めるそうです。
強力な吸引力で邪気を吸い込んで空気を浄化する働きがあるとされ、
そのくびれた独特の形からいったん吸い込んだ邪気を逃さないと言われています。
豊臣秀吉もあやかった「千成瓢箪」
信長が 瓢箪を馬印にすることを許したのが、秀吉と瓢箪の関係の始まりです。秀吉は 戦に勝つ度に馬印の瓢箪を増やしていったとか。
だからよく秀吉の馬印のことを、千成瓢箪と言います。千と成す、って意味ですね。
秀吉が城主だった長浜には 六瓢箪という秀吉所縁の社寺が残ってたりです。
秀吉自身も瓢箪好きで 収集もしていたようです。
太閤時代に、とある大名から大きな瓢箪を謙譲されて喜び、
御伽衆の曽呂利新左衛門を呼んで見せびらかした、とかいう逸話が残っています。
ひょうたんは必勝祈願や立身出世のお守りとされています。
健康と医療のシンボル
ひょうたんは昔から薬入れなどに用いられたこともあり、医療の象徴とされてきました。子供が病気がちで心配な場合は、ひょうたんを枕元に置くという風水術があります。男の子なら枕元の左側に、女の子なら右側に置くようにします。これは大人の場合も同じです。
幸運を運んでくる「ひょうたん」
末広がりの形をしたひょうたんは、古来よりとても縁起の良いものとされ、除災招福の お守りや魔除けとして広く用いられてきました。3つ揃えば三拍(瓢)子揃って縁起がよい 。
6つ揃った「六瓢箪」」は、無病(六瓢)息災のお守りになるとされます。
また、蔓が伸び て果実が鈴なりになる様子から、家運興隆、子孫繁栄のシンボルとされてきました。
ひょうたんの絡むキーワードは、「水(水神)」「生命」「健康」です。
瓢箪は長寿・健康・知恵・才能・魔除け・名誉・地位・家庭・愛情をもたらし八方位を守るといわれています。
このことから、ひょうたんはオールマイティーな開運グッズと言えるでしょう。
風水の本場、中国では銅の瓢箪が人気
ひょうたんは中国語で“ガマのアシ”と言って近似音は”幸福と財運“と言われています。
茎はつるのベルトといい、【近似音 万世】ガマのアシのつるのベルトの近似音は【幸福と財運の万世】といい、
大変縁起が良いシンボルなのです。ヒョウタンはその茎の葉とと一緒に【子孫万世】と言われています。
ひょうたんの果実の中は昔からひょうたんの行為が【繁殖と育成】と言われ、多くの子供、子孫を残すシンボルでもあります。
ひょうたんはかつてはどこの家にも一つは置いてある縁起物でした。
家の玄関に飾るのはちょっと抵抗があるという方は、
ストラップやキーホルダー、チャームなどを身につけてはいかがでしょうか。
中国では、風水グッズとしてお土産屋さんでも売られています。