日本では屋久島の縄文杉が縁起物として古くから親しまれていますが、海外にもその土地特有の縁起物がたくさんあります。縁起担ぎは万国共通!外国人だって縁起物が好きなのです。
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【アメリカ】ブル(雄牛)のブロンズ像が縁起物として崇められる
マンハッタンのブロードウェイに勇ましく体を傾け、通行人に角を傾けるブル(雄牛)のブロンズ像のチャージング・ブル。触ると縁起が良いとされ、銅色の表面は人の手に磨かれ、ツルツルピカピカになっています。
ウォールストリートのビジネスマンは、毎朝株の相場を見る前に触っていくといいます。今にも突き上げそうなブルの姿が、これから株が大きく上がることを象徴するものとされているのです。
海外からの観光客も金運アップを願って、通りすがりに角やお尻を触るなどまさにアメリカの縁起物です。
【中国】は上海の金茂大厦(ジンマオタワー)
中国上海の縁起物は、ホテル「グランハイアット」やオフィスの入った88回建ての金茂大厦(ジンマオタワー)が有名です。仏塔のようなポストモダン建築のジンマオタワーは、下から見上げると頭頂部は霧に隠れて見えないほど高い塔。
下の階から一段ずつ8分の1間隔で大きく天に伸び、支柱を支える8つの梁を通したトラス構造に、断面も綺麗な8角形です。このように、中国は縁起担ぎとして、8を好んで用います。
車のナンバープレートを始め、8のつくものは何でも高額で取引されています。8はその音韻から「発」の意味が込めれており、タワーの「発展」を祈願して取り入れられたのです。
【イタリア】ロミオとジュリエットの家が恋愛成就に良い
実はシェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の家は実在しており、恋愛の成就に縁起がいいとされています。
舞台となったイタリアヴェローナの田舎町にジュリエットのモデルとなった家が現存しており、世界各地から観光に来たカップルはこの家を聖地として金網に南京錠に鍵をかけ、ハートに名前を書いて愛を誓います。
「ああロミオ」とつぶやくあのバルコニーもちゃんと存在していおり、観光客は家の中にも入ることができるようになっています。
【イスタンブール】泣く柱に残された聖母の手形
イスアタンブールはアソフィア(バジリカ聖堂)に「すすり泣く柱」があります。
この柱は別名「聖母の手形」と呼ばれ、ある小さなくぼみに親指を入れ残りの指を柱に触れながら手首で一周できたら願いが叶うとされています。
また親指を入れた時に、指が濡れたら視力が回復すると言われており、世界中からそのご利益を受けようと観光客が訪れます。
【イギリス】グラストンベリーは街自体が縁起がいい
魔法や霊感を教える学校があるほど、スピリチュアル大国。
そんなイギリスのグラストンベリーは街自体が縁起の良いことで有名です。街を空高くから俯瞰すると、家や路地がみな「レイライン」という直線で整列していることがわかります。街の東の小高い丘には「グラストン・トール」というイギリスで最も有名な古代遺跡も残されています。