「一富士二鷹三茄子」、初夢でこれらを見ると縁起がいいとされていますね。この3つは縁起がいいものの代名詞です。みなさん見たことはありますか?見たらとても良い一年になりそうですね。今回はその中の「富士山」に迫ってみましょう。
もくじ
夢に富士山が出るのがいいものです。
初夢(はつゆめ)とは、新年のある夜に見る夢。この夢の内容で、1年の吉凶を占う風習がある。字義どおりに新年最初に見る夢とされることは少なく、現代では元日(1月1日)から2日の夜、または、2日から3日の夜に見る夢とされることが多い。
一富士二鷹三茄子(いちふじにたかさんなすび)。なぜ、縁起が良いと言われるようになったのでしょうか?
その由来はいくつかありますが、有力なのは、
「徳川家康が富士山、鷹狩り、初物のなすを好んだ」
とか、
「徳川家康に縁のある駿河国で高いものの順。
富士山、愛鷹山、初物のなすの値段」など、徳川家康にちなんだものが多いんですね。
富士山、鷹、なすは、いずれも徳川家康の出身地である
駿河(静岡)の名産品です。「駿河の国(静岡県)の名物を並べて、
天下を取った徳川家康にあやかろうとした」
富士山は、日本一高い山ということで
富士山が出てくる夢は縁起の良い夢とされています。山は目標や展望、母性など、
人生の意味を暗示しています。また、山は信仰の対象でもあることから
ご先祖様の導きや強い運命を暗示することも。美しい山を見たり、山の中で人に出会ったりする夢は
運命で結ばれた相手との出会いを示します。
富士山の絵が描かれている銭湯が多い理由
「富士山は日本を象徴する山で、また信仰の対象でもありました。造形も美しく、末広がりでとても縁起がいいです。このことが評判となり、周囲の銭湯が真似をしだし急速に広がりました。富士山の壁絵が東京周辺に多いのはこういった理由からです。特に富士山が見える地域の銭湯ほど富士山が描かれる傾向が強く、関東から離れたそれ以外の地域ではあまり見られません」(日本銭湯文化協会)
富士山は霊山だった
道元禅師と白山の神さまの関わりを伝える話があったり、瑩山禅師が「自分は白山の氏子だ」と言っておられたりします。また、永平寺と總持寺の両大本山が白山とは地理的に近い関係にあったこともあり、「白山妙理大権現」として曹洞宗寺院では古くから信仰されてきました。
富士山はピラミッド型の山のことでもあり、日本には富士山という名のつく山がいくつもあり、 それらの多くは霊山となっています。
鳥取県の大山は伯耆富士、岩木山は津軽富士と呼ばれるようにピラミッド型の山には、 神秘エネルギーがあり、霊山になっているのです。聖地・霊山には水もつきものです。
水源地になっている山は霊山の場合が圧倒的に多いです。
今、市販されている飲料水の名前も霊山の名前が目につきますよね。
神霊は水を必要とします。
神社が川の近くに建てられているのもそのためなのです。
日本三霊山とされているのが、富士山、立山、白山です。立山(越中)と白山(加賀)は、富山県と石川県で隣同士ですが、それぞれ、男性性と女性性を表しているようです。
立山は、その名の通り、男性的な山容をしており、立山山頂にある雄山神社の峰本社の御祭神も、伊邪那岐神(イザナギ)と天手力雄神(アメノタヂカラオ)という、古事記の中で、勇敢な働きをされる男性神です。
立山を守る雄山神社の名前にも、男性を表す「雄」という字が使われています。一方、白山は、なだらかで女性的な山容をしており、白山に鎮座されているのが、白山菊理媛(ハクサンククリヒメ)という女性神です。
白山の麓にあり、白山菊理媛の総本宮とされているのが、白山比咩神社(しらやまひめ神社)で、名前に、女性を表す「比咩(ひめ)」という字が使われています。そして、霊(ひ)ノ元・日本の象徴、霊峰富士は、男性性と女性性の統合を表しています。
静岡県と山梨県にまたがる日本最高峰の富士山は、古くから山岳信仰(浅間信仰)の聖地とされ霊山とされてきました。
富士山は江戸末期まで女人禁制で2合目までしか女性が登ることはできませんでした。
修験道の修行地が人跡未踏の厳しい山岳地帯であったためとの見方もあります。古代では山は妖怪や化け物が住んでいる危険な場所だと考えられていました。そのために子供を産む女性は安全のため近づかない、近づいてはならない場所であったとされています。
そのような場所だからこそ、修験者は異性に煩わされないで厳しい修行の場として、山岳を選んだのだといわれていわれています。やがて文明が進んでいき、山道などが整備されると、信心深い女性が逆に修験者を頼って登山してくるようになったために、困った修験者たちが「結界石」を置いてタブーの範囲を決めて、その外側に女人堂を置いて祈祷や説法を行ないました。
ダイヤモンド富士とは
富士山に太陽が沈む光景は「ダイヤモンド富士」と呼ばれ、とても神秘的な光景です。このダイヤモンド富士は、富士山から100㎞以上離れた東京都心からも見ることができます。
ダイヤモンド富士とは、ちょうど富士山頂から日が昇ってくること。皆既日食の際の「ダイヤモンドリング」になぞらえ、太陽がダイヤモンドのように美しく見えるためこう呼ばれている。1年のうち、12月から2月までの冬至の前後の短い期間しか見ることができません。
富士山にある程度近いこと
天気が良くて空気が澄んでいるとき
アクセスがある程度容易なこと