詳しく知って願いを叶える!七夕の由来と正しい過ごし方を紹介!

 

七夕と言えば、思い出すのが笹に短冊、織姫と彦星。幼い頃は短冊にお願いごとを書いたという人も多いのではないでしょうか?そのときは、「ロマンチックだな」とか「願いが叶えば嬉しいな」とか、それくらいの気持ちだったかもしれません。

でも、じつは七夕には古い歴史があって、行事の過ごし方や笹飾りにもしっかりとした意味があるのです。ここでは、その由来と歴史、飾り付けの意味や飾り付け方を解説していきます。

最後まで読んでもらえれば、七夕の奥深さを知れるだけではなく、より願いごとも叶いやすくなるかもしれませんよ。

もくじ

じつは奥深い!七夕の歴史・由来

七夕は古くから行われている日本のお祭り。「たなばた」と読むこともあれば、「しちせき」と読まれることもあります。

その由来は「織姫と彦星のお話」が有名ですが、実は他にも由来がいくつかあることはあまり知られていません。いくつかの起源が混ざって現在のカタチになったのではないかと言われています。

ここからは、それぞれの由来を紹介します。その意味を知れば、七夕への理解も深まってより楽しめることでしょう。

日本の神事「棚機(たなばた)」

日本には古くから「たなばた」と呼ばれる禊(みそぎ)がありました。「乙女が水辺の機屋(はたや)と呼ばれる小屋にこもって着物を織り、それを神様にお供えする」という神事です。

選ばれた乙女は「棚機女(たなばたつめ)」と呼ばれ、心を込めて着物を織ります。そのとき使われた織り機の名前が「棚機(たなばた)」です。

当時、織物を織るのは大変なことで、その労力や時間は今では想像もつかないほどのものでした。

その貴重な織物をお供えするのですから、それは大事なお祈りがささげられたといいます。「今年の秋が豊作でありますように…」「人々の罪やけがれが、はらわれますように…」

やがて日本に仏教が伝わると、お盆を迎える準備として旧暦の7月に行われるようになり、現在の七夕の元になっていきます。七夕を「たなばた」と読むのも、この棚機の読みに当て字として当てはめたともいわれています。

七夕伝説と乞巧奠(きこうでん)

皆が知っている有名な七夕伝説は中国が発祥です。この七夕伝説にあやかって中国で行われるようになったのが、「乞巧奠(きこうでん)」という風習。

7月7日、祭壇に針などをそなえて、星に祈りを捧げます。最初は織姫のように裁縫が上手くなるように願っていましたが、やがて様々な芸事や書道などの上達を願うようになっていきました。

そのあと、この風習は日本に伝えられ、平安時代には宮中行事として取り入れられることになります。貴族や宮中の人々は、果物や野菜、海産物などを供えて星を眺めます。お香をたいて音楽が奏でられるなど、華やかな行事だったようです。

そして、神聖な木とされる梶の葉の裏に和歌を書いて、書道などの芸事が上達するよう願いました。書くときは、サトイモの葉にたまった夜つゆを「天の川のしずく」と見立てて墨を溶いたそう。当時の身分の高い人たちというのは、素敵な感性を持っていたのですね。

七夕伝説のストーリー

有名な七夕伝説ですが、大人になって忘れてしまったり、そもそもどんなストーリーか詳しく知らなかったりする人もいるかもしれません。ここで、どんなお話かおさらいしましょう。

《七夕伝説のストーリー》
その昔、天の川に天帝という神様とその娘・織姫がいました。織姫は働き者で、毎日一生懸命にはたを織っていました。その布は、五色に光り輝いてたいへん美しいものだったそうです。

あるとき天帝は、年頃になった娘が働いてばかりいることをかわいそうに思い、お婿をさがします。そこで見つけたのが彦星でした。彼もまた働き者で、天の川の岸辺で牛の世話や畑仕事を、休まずまじめにしていました。

織姫と彦星はひと目でお互いを好きになり、すぐに仲のよい夫婦となりました。

しかし、ここで問題がおこります。二人での生活が楽しすぎて、織姫と彦星はまったく仕事をしなくなってしまったのです。

怒った天帝は、二人を引き離しました。広い天の川をはさんで織姫は西岸に、彦星はその東岸にいるためお互いの姿さえ見えません。

それからというもの、織姫は来る日も来る日も泣いて過ごすばかりで、より仕事が手につかなくなってしまいました。彦星も同じように家に閉じこもり、牛はやせ細り、畑は荒れていきました。

天帝は困りました。そこでこう言ったのです。
「二人がまじめに働くことを約束するのなら、1年に1度だけ会わせてやろう。」

これをきっかけに織姫と彦星は、一生懸命に働くようになりました。そして7月7日七夕の夜、カササギという鳥の翼にのって二人は天の川を渡り、1年に1度だけ再会するようになったのです。

今の七夕ができたのは江戸時代

最初は宮中行事として行われていた七夕ですが、江戸時代になると五節句の一つとなりました。そもそも節句とは、季節の変わり目に邪気をはらうための行事。

決まった儀式をしたり、その日に特別な食べ物を食べたりすることで無病息災や豊作などを願います。たとえば5月5日の端午の節句などは有名ですね。

これをきっかけに、七夕行事は全国の一般庶民に広まることになります。笹竹に短冊をつるすようになったのもこの頃です。手に入りにくい梶の葉の代わりに紙の短冊を使うようになりました。

最初は習い事などの上達を願う言葉を短冊に書いていたと言われています。しかし、時代が進むごとにさまざまな願いごとを書くようになり、やがて現在のような七夕のスタイルに変わっていったのです。

願いがかなって病除けにもなる?七夕の正しい過ごし方

ここまで説明してきたように、長い歴史もあって意外と奥深い七夕行事。せっかくなら願いごとが少しでも叶うように、きちんと過ごしてみたいですよね。

でも、どう過ごせばいいのか詳しくは知らないという人が多いのではないでしょうか?そこで、具体的に何をするべきなのか見ていきましょう。

星を見る

七夕は星にお祈りする日でもあります。

織姫はこと座の“ベガ”という星、彦星はわし座の“アルタイル”という星。そして、その二人を橋渡しするカササギは、白鳥座の“デネブ”です。

星に詳しくない人は、よくわからないかもしれませんが、この3つの星は夏の大三角形と言われる星たちです。夏の夜空を見上げて、大きく輝く3つの星を見つけましょう。

日々忙しくて夜空を見上げることのない人も、この日ばかりは織姫と彦星の伝説に思いをめぐらせてみてはいかがでしょうか。なかなか風情があっていいものですよ。

行事食を食べる

行事食とは、節句の日に食べる特別な食事。例えば、3月3日「桃の節句」であれば、菱餅や雛あられ。5月5日「端午の節句」は、かしわ餅やちまきなどが有名ですね。

七夕もれっきとした節句ですから、このような行事食があります。それは“素麺(そうめん)”です。この素麺を食べることには“病除け”の意味があるとされています。しかし、なぜそのような意味があるのでしょう?

その始まりは古代中国にまでさかのぼります。当時、亡くなった帝の子どもの霊が熱病を流行らせました。そこで、人々はその子の好物であった“索餅(さくべい)” というお菓子を、その子の命日である7月7日に供えました。すると、病はすぐに鎮まったと言われています。

この索餅は素麺のルーツとなった食べ物で、時代を下るとやがて行事食として素麺が食べられるようになったのです。また、素麺を織り糸に見立てているという説もあります。

いずれにしても、今年の七夕は病気や夏バテに負けないという意味も込めて素麺を食べて過ごしてみてはいかがでしょうか。

願いごとをする

これは皆が知っていることですね。短冊に願いごとを書いて笹につるします。

子どもの頃は毎年やっていたけど、今はやらないという人もいるかもしれません。しかし、大人になった今、それを真面目にやってみるのもなかなか楽しいですよ。

改めて願望を考えることで、自分が何を望んでいるのか発見できたりします。お子様がいる人は、願いごとを書いてもらうことで子どもの成長を実感できたりするものです。実際、文字に書いた願いごとは叶いやすいと言われていますから、そういった意味でも本当に効果があるのかもしれませんね。

それから、短冊をつるす笹には飾り付けをしておくとより雰囲気も出ますし、願いごとを叶えるのに効果的です。というのは、飾り付けにもそれぞれ意味があるからです。

その意味については、次から詳しく説明していきます。

飾りつけの意味を知れば、願いが成就するかも?

お願いごとをするなら、きちんとしたカタチでやりたいものですよね。七夕で使う笹かざりにはさまざまな飾りがあって、それぞれに大切な意味があります。

なぜ笹に飾り付けするの?

そもそも、なぜ笹に飾られるようになったのでしょうか?その理由は、古くから笹が神聖な植物とされてきたからだと言われています。

真っ直ぐと上へ上へと伸び続け、冬でも枯れない緑の葉。その生命力には神秘的な力が宿っているとされ、神を宿すことができると言われているのです。昔から伝わる「竹取物語(かぐや姫)」といった話を見ても、そういった竹に対する人々の気持ちが表れていますね。

そのため、邪気をはらったり、人々の願いごとを運んでくれたりすると考えられるようになりました。竹や笹を川に流すことでけがれを持っていってもらう、という風習が今でも残る地域もあります。

飾り付けとその意味

七夕の飾り付けは有名なものから、あまり知られていないものまで、さまざまな種類があります。全部を飾り付ける必要はありませんが、それぞれの意味を知っておくとよいでしょう。

手作りできるものも多いので、折り紙なんかで作ると面白いかもしれません。

紙衣(かみごろも)

裁縫が上達しますように。着るものに困りませんように。

巾着(きんちゃく)

お金が貯まりますように。商売が繁盛しますように。

屑籠(くずかご)

整理、整頓を心がけて物を粗末にしませんように。

投網(とあみ)

豊漁・大漁になりますように。

吹き流し(ふきながし)

織姫のように織物が上手になりますように。

短冊

願いごとがかないますように。字が上手になりますように。

折り鶴

家内安全。家族が長生きしますように。

短冊の色で意味が変わる?

笹竹につるす飾り付けの主役と言えば短冊ですが、じつはその短冊の色にも意味があると知っていましたか?

童謡「七夕さま」の歌詞にも出てくるように、使われる色は5つ。これらの色は、中国に古くからある陰陽五行説という思想を元にしています。とても奥深い思想ですので、ここで説明しきることはできませんが、東洋医学の元にもなっている思想です。

その陰陽五行説では、世の中にあるもの全ては5つの要素で出来上がっているとされています。その5要素「木・火・土・金・水」を色で表したものが、短冊の色である「青(緑)・赤・黄・白・黒(紫)」です。

現在は黒が紫に変わっていますが、黒は縁起が悪そうに見えるから最上の色である紫を使うようになったと言われています。また、青が緑と同じ意味なのは、昔は緑色のことを青と読んでいたことが由来です。

それぞれの意味をまとめると下のとおりとなります。

短冊の色 陰陽五行説 意味:合う願いごとの内容
青(緑) 木 仁:自身の成長や人間力を高めるお願いごと
赤 火 礼:父母や祖先への感謝の気持ちを表す
黄 土 信:人間関係に関するお願いごと
白 金 義:義務や約束事を守りたいときに
黒(紫) 水 智:勉強や受験など学業の向上

願いごとにあった色を選ぶことで、願いが叶いやすくなるとも言われているので、自分に合った色を選びたいものですね。

飾り付けはどうやって揃えればいいの?

ここまで読んでいただいた人の中には、「今年の七夕当日はそれらしい雰囲気できちんと過ごしたい」と思った人もいるのではないでしょうか?

ただ、大変なのがその準備。笹の確保から飾り付けの作成まで全部自分でやる方法もありますが、仕事や家事などで忙しかったりすると、なかなかそんな時間も取れませんよね。

そういったときは、次に紹介するようなセットになったものをネットで買うと時間もかかりませんし便利です。

手軽に本格的な七夕が過ごせる!“七夕飾りセット”

・高さ180 cmの笹と華やかな装飾がセット
・丈夫なポリエチレン素材で来年以降も使える
・収納時は2分割にできてコンパクト
・スチール製の台にネジ止めできるから安定感抜群
・吹き流しや星飾りなどの飾り8種類と短冊8枚付き

笹と飾りがそろったこのセットであれば、七夕の準備がお手軽にできます。高さ180 cmの笹は存在感があり、飾りも華やか。

笹竹の素材は丈夫なポリエチレン素材と針金でできています。本物の笹だと枯れるため、七夕が終わったら自治体のゴミ捨てルールに従って、細かく刻んだりして捨てなければなりません。しかし、この笹であれば、来年以降も使えます。2分割にして片付けられるので、収納スペースもそんなに取りません。

また、繰り返し使うにあたって大切な笹の耐久性も心配ありません。同様の商品でポリエステル素材を使ったものと比べて、ポリエチレン素材を使ったこちらの製品なら葉にシワができにくく、収納グセも付かないからです。

そのうえ台がスチール製で、笹竹をねじで固定できるようになっているため安定感があります。お子様やお年寄りなんかがいる環境でも安心です。

付属する飾りは、吹き流しや星飾りなどの立体飾り8種類と、こより付きの短冊8枚。もちろんこれだけでも充分に雰囲気が出ますし、ご利益もばっちり。芯に針金が入っているので、飾りや短冊を多くつるしても落ちにくいというメリットもあります。

ただ、劣化しやすい紙の飾りは付属していませんので、願いを込めながら紙衣や折り鶴などを手作りしても、また楽しいかもしれませんね。

立派な存在感と来年以降も使える経済性。お家での使用はもちろん、職場や地域のイベントなんかで使っても見劣りしません。今年の七夕からは、しっかりと過ごしたいという人は、こういった物を手に入れてみてはいかがでしょうか

まとめ

七夕の歴史は古く、その由来は古代にまでさかのぼります。正しい過ごし方は、行事食である素麺(そうめん)を食べて、星を見る、そしてお願いごとをすることです。

願いを書くときは、願いごとに合った色の短冊を選ぶとより叶いやすくなると言われています。今年の七夕は、これらのことに気をつけて、本格的な七夕を過ごしてみてはいかがでしょうか。きっと願いごとも叶いやすくなると思いますよ。

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