狐の嫁入りという気象現象をご存知ですか?いわゆるお天気雨のことを意味しています。
この狐の嫁入りには不思議な伝説があるのです。
また、狐の嫁入りは大変縁起のいい現象とも言われています。
縁起のいい効果についても調べましたのでご紹介します。
もくじ
狐の嫁入りとは?
狐の嫁入りは自然現象の一つですが、あなたもきっとあったことがあるでしょう。
どうして狐の嫁入りというのか、そしてどのようにして起こるのか、気になったことはありませんか?
狐の嫁入りについて調べましたので、ご紹介します。
狐の嫁入りが起こる原因
狐の嫁入りはいわゆるお天気雨のことです。空は晴れているのに雨が降っている自然現象のことを指します。
雨は空に浮かんでいる雲が降らしています。この雲から地上までの距離は大変離れていて、雲から落ちた雨粒が地上に落ちてくるまでにはかなりの時間がかかっています。
また、雲が浮かんでいる空の風の強さと地上に吹いている風の強さにも大きな違いがあります。多くの場合、空に吹いている風の方が地上で吹く風よりもとても強いのです。そのため、雲は素早く移動していきます。
雲から落ちた雨が地上に落ちてくるスピードよりも、雲が上空を移動するスピードの方が遥かに早いのですね。このため、地上で雨が降っているときには、すでに雲は風に吹き飛ばされてはるか遠くに移動していて、お天気雨という現象が起きるのです。
お天気雨が狐の嫁入りと呼ばれている理由
お天気雨を狐の嫁入りと呼ぶのには、狐が持つイメージに深く関係しています。
昔から日本では狐は人間を化かす生き物と考えられていました。狐は神様や神様の使いという考えがあったため、不思議な力があるとされていたのでしょう。
空は晴れているのに雨が降っているなんて、まるで狐が化かしたみたいだと人々は思ったようです。そこから、お天気雨のことを「狐の嫁入り」と呼ぶようになりました。
また、狐には自然現象を操る力もあると考えられていたこともあり、空が晴れていても雨を降らすことができるのだと思っていたということも影響しているようです。
狐の嫁入りにまつわる伝説
狐の嫁入りは、張れているのに雨が降るという不思議な現象から、さまざまな伝説があります。
そんな狐の嫁入りにまつわる伝説をいくつかご紹介します。
狐の嫁入りとはもともとは鬼火のことだった
ある夜、村人が山の方を見てみるとたくさんの鬼火が行列を組んで山を登っていく光景を目にしました。
こんな真っ暗な山の中を人間が出歩くはずがないと考えた村人たち。
また、その山の頂上には狐を祀ったお社がありました。村人たちはお社に祀っている狐の神様のところにお嫁さんが来たのだと考えました。
それからというもの、夜には絶対に山には近づいてはならないと言われるようになりました。夜に山へ入ると、狐の神様のお嫁さんとして連れて行かれてしまうと言われたそうです。
天気の日に雨が降るのは宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)様の力
その昔、毎日日照り続きで米ができない土地がありました。
その土地では、毎年できた米を宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)様に捧げるという風習があったのですが、米ができなければお供えすることができません。
そこで、その村の人たちは宇迦之御魂神様に雨を降らしてくれるように毎日祈りを捧げました。このままではお供えする米も採れないと訴えたのです。
すると、宇迦之御魂神の使いである狐がどこからともなく現れ、空に向かって一声鳴き声を上げました。驚いた村人たちが空を見上げると、雲一つない晴れた空にもかかわらず、たくさんの雨が降ったのだとか。村人たちは大変喜び、その年はいつも以上に豊作になったそうです。
狐の嫁入りが縁起がいいとされる理由
狐の嫁入りは縁起がいい自然現象とされています。
この理由は珍しい自然現象だからという理由だけではないようです。
狐の嫁入りが縁起がいいとされている理由について調べましたので、紹介します。
嬉し泣きの意味
狐の嫁入りには、嬉し泣きの意味があると言われています。
空が晴れている状態を喜びと考えた時、雨は涙を意味するので泣くことを意味すると考えられます。空が晴れているのに雨が降るのは、喜びで感極まって泣いてしまったことを意味していると、昔の人は考えたのです。
嬉し泣きをするのは、その状況がとても幸運だったり楽しかったりするからです。また、喜ばしい席でも嬉し泣きをする人がいます。それだけ幸せだということを、嬉し泣きで表現しているのですね。
虹が出るから
狐の嫁入りでは、虹が多く見られます。これは、太陽の光が雨にあたることで虹ができやすくなっているためです。
虹は昔から大変縁起がいいとされていました。7色という色も縁起がいいと考えられていたのです。虹を見ると幸運になったり、願い事が叶ったりするという考えが根付いていたのですね。
そんな虹が多く見られる狐の嫁入りも、虹と同じように幸運が訪れる前触れだという考えが定着したのでしょう。狐の嫁入りは虹の前兆とも考えられます。虹が幸運の象徴なら、その虹の前に降る狐の嫁入りは、幸運の前触れを知らせてくれる喜ばしい現象だということなのです。
豊作をもたらしてくれるから
狐の嫁入りには、数々の伝説や民話が残されています。その中でも最も多く見られるのが、狐の嫁入りのおかげで豊作になったというお話です。
農業にとって雨はとても大切な天の恵みです。もちろん晴れている日もとても大切ですが、現在ほど水道設備が整っていなかったため、農家の人たちにとって雨は命の水でもあったのですね。
晴天のときにもたらされる雨はまさしく天からの恵みです。狐の嫁入りでもたらされる雨には神様からのご加護がたくさん込められていると考え、いつも以上に豊作になるという言い伝えが生まれたのでしょう。
狐の嫁入りがもたらしてくれる縁起のいい効果とは?
狐の嫁入りは、昔から縁起がいい自然現象と言われていますが、その効果は現在も続いています。
狐の嫁入りがもたらしてくれる縁起のいい効果を、スピリチュアルの観点からご紹介しましょう。
人間関係が良くなる
狐の嫁入りに遭遇すると、人間関係が良くなるという嬉しい効果があります。
狐の嫁入りでもたらされる雨が、人間関係の悪いエネルギーを洗い流してくれるのです。更に、雨で浄化された美しい太陽のパワーも同時に受け取ることができるため、対人運も一気に上昇します。
もし人間関係で悩んでいるときに狐の嫁入りに出会ったら、あなたが抱えている人間関係の悩みは解決するというサインです。信じて状況を静観しましょう。
金運が上昇する
狐の嫁入りには、金運が上昇するという嬉しい効果もあります。
狐の嫁入りで降る雨が、お金のエネルギーを浄化してくれるのです。お金は高くて美しいエネルギーに多く集まってきます。あなた自身のエネルギーも美しく浄化されるので、お金を引き寄せる力が強くなるのですね。
特にお金で困っているときに狐の嫁入りにあったら、誰かのためにお金を使うことを考えてみましょう。清い心がお金を引き寄せるパワーを更にアップさせてくれるでしょう。
まとめ
狐の嫁入りは、頻繁に出会える自然現象ではありません。そのため、昔からとても縁起がいいと考えられていたのでしょう。
もし狐の嫁入りにあったら、何かいいことがあるかもしれません。楽しい気持ちで期待することでより嬉しいことを引き寄せる力がアップしますから、がっかりせずに狐の嫁入りを歓迎してくださいね。