一部の迷信とは裏腹に、黒猫は縁起がいい『福猫』です!

 

 

かつて欧米では黒猫は不吉の象徴とする迷信があり、一部の国ではその傾向が現在も続いているといいます。 しかし近代以前の日本では、黒猫は「福猫」として魔除けや幸運、商売繁盛などの象徴とされ大切にされてきました。

黒猫についての迷信。 欧米では。

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迷信・言い伝えに見る猫

自宅の玄関先に見知らぬ黒猫がいたら、繁栄がもたらされる (スコットランド)
黒猫が住みついたら、幸運がやってくる (アメリカ、イングランド)
黒猫が道を渡ったり、自宅に入ってきたら、大変縁起が良い (イングランド)
黒猫は『魔法の猫』で、餌を与え、敬意をもって接する飼い主に幸運をもたらす (南フランス)
結婚祝いに黒猫を送ると、新婦に幸せが訪れる (イングランド)

月明かりの下、黒猫が行く手を横切ったら、伝染病で死ぬ (アイルランド)
黒猫が病に臥せる人のベッドに横になったら、その病人は確実に死ぬ。 (イタリー)
クリスマスに黒猫の夢を見たら、翌年は重い病気にかかる (ドイツ)

19世紀まで黒猫を投げ殺すことが行事として行われている国があったり、
現在でも黒猫というだけで多くの猫が殺害されている国があるのは驚きです。
一方では、黒猫は縁起が良いとして可愛がられ大切にされる国もあります。
人間の都合により運命を翻弄されてきた生き物である感は否めません。

黒猫についての迷信。日本では。

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近代以前の日本では「夜でも目が見える」等の理由から、「福猫」として魔除けや幸運、商売繁盛の象徴とされ、黒い招き猫は魔除け厄除けの意味を持つ。

江戸時代には、黒猫を飼うと労咳(結核)が治るという迷信のほか、恋煩いにも効験があるとされた。新選組の沖田総司は労咳を患って床に伏せっていた際、この迷信を信じて黒い猫を飼っており、死の間際に斬り殺そうとしたが果たせず、自らの終末を悟ったといわれる。

小説家、夏目漱石の「吾輩は猫である」の主人公「吾輩」のモデルは、漱石が37歳の時に夏目家に迷い込んで住み着いた野良の黒い猫で、漱石の妻・鏡子から「福猫」として可愛がられていたという。

『吾輩は猫である』に登場する「吾輩」の黒猫のモデルは、
夏目漱石の次男、夏目伸六氏によると、実際には漆黒の黒猫ではなく濃い色の縞猫だったようです。
やはりこの猫も「福猫」として可愛がられていたのですね。

黒猫のキャラクターは、様々な企業で使われている。

魔女の宅急便 ジジ

魔女の宅急便 ジジ

●ヤマト運輸をはじめとするヤマトホールディングス傘下の企業は黒猫を商標にしている
(これは、母猫が子猫を口にくわえて運ぶときのように優しく丁寧に物を運ぶという企業姿勢を示している)

●角野栄子の児童文学「魔女の宅急便」にも主人公の相棒役としてジジという名の黒猫が登場している。

●ソニー・コンピュータエンタテインメント(開発:ビサイド)のどこでもいっしょシリーズ(「どこでもいっしょ-トロといっぱい-」が初出)では、クロという名の黒猫のキャラクターが登場する。

●明星食品のインスタントラーメン「チャルメラ」シリーズのパッケージにはチャルメラニャンコという名の黒猫がチャルメラおじさんとともに描かれている。

そのほかにも黒猫を題材にしたものは多数あります。
これほど多くの日本の名だたる企業が、黒猫を商標やマスコットキャラクターなどで使用しているのです。
黒猫を不吉な生き物とか縁起が悪いなどのイメージがあれば使用しないのではないでしょうか。

次に、「黒猫は縁起が良い」といわれている日本や海外の国と、その理由をご紹介します。

黒猫は縁起が良い(日本)

招き猫・古色大正猫 黒(左手上げ)

招き猫・古色大正猫 黒(左手上げ)

『夜でも目が見える』等の理由から
●全身くまなく黒色の猫はカラスネコと呼ばれ、縁起のよい『福猫』として魔除けや幸運の象徴とされた。

母猫が子猫を口に加えて運ぶときのように優しく丁寧に物を運ぶという企業姿勢を示している。
●ヤマト運輸をはじめとするヤマトホールディングス傘下の企業は黒猫を商標にしている。

黒猫は縁起が良い(中国)

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古来より黒猫は「幸運」と「冨」の象徴とされる。
(由来・縁起:天の中心にいて動かない北極星が輝く「夜空」のイメージから、黒は皇帝の色とされている。)

黒猫は縁起が良い(スコットランド)

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自宅の玄関先に見知らぬ黒猫がいたら、繁栄がもたらされる

黒猫は縁起が良い(南フランス)

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黒猫は『魔法の猫』で、餌を与え、敬意をもって接する飼い主に幸運をもたらす

黒猫は縁起が良い(ベルギー)

黒猫祭りで落とされた黒猫のぬいぐるみを手にすると幸運に恵まれる。
『黒猫は縁起が良い』ということに焦点を置いて、
日本や海外諸国で『黒猫』がどのように縁起が良いと捉えられているかを見てきました。

以前テレビの特集番組で、
19世紀初頭のベルギーで黒猫を高い時計塔から投げ落として殺したという歴史があり、
その後彼らを悼んで黒猫祭りが行われるようになった事を知り、色々と考えさせられたことがあります。

縁起が良いとか悪いとかの迷信は、所変われば品変わるで真反対のことが言われています。
その当時の社会背景など人間の都合で作られたものもあり、
その迷信によって動物が大事にされたり邪魔にされたりしてきたのかもしれませんね。

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