入籍は、第二の人生がスタートする大事な日。
例えば誕生日がちょうどお盆の時期と重なったら、「たまたま入籍予定日がお盆の時期だった」・・・となることもあるでしょう。
けれど、人によっては「お盆の時期に入籍するなんて縁起が悪いからやめなさい」と眉をひそめる方もいらっしゃいます。
お盆の時期の入籍は、本当に縁起が悪いのでしょうか。そこで、そんな「都市伝説」の真相について徹底的に調べてみました。
もくじ
おさらい!お盆とは?
お盆とは、先祖の霊を供養する期間のことを指します。
「8月15日前後にご先祖様が地上に降りてくるので、お迎えをして供養をする」という粛々とした期間なのです。
地域によっても差はありますが、ほとんどの方は8月15日前後をお盆期間としています。あなたの周囲でも、その時期に連休を取って実家に戻ったり、お墓参りに行ったりする人が多いのではないでしょうか?
つまりお盆とは「死」に関係する行事なので、入籍というめでたい日を重ねるべきではない、と考えられているのです。
お盆に入籍はしても縁起が悪いわけじゃない?
お盆について詳しく知ると、「それなら入籍は別の日にしよう」と思ってしまいますよね。
ではお盆の入籍は、縁起が悪く不謹慎なことなのでしょうか?
結論をいうと、お盆期間の入籍でも特に問題はありません。
なぜなら冒頭でお伝えしたとおり、ふたりにとって大事な日が、たまたまお盆の時期と重なっていたということもあるからです。
たとえば「パートナーの誕生日がたまたまお盆期間だった」「ふたりが付き合い始めた記念日がたまたまお盆期間だった」・・・などのケースでは、日付そのものが意味を持つので、「お盆と重なるから・・・」と避けるのは勿体がないこと。
結局は、「どうしてもこの日がいい」「この日じゃなきゃダメ」という明確な理由があるのなら、お盆期間といえど入籍に問題はないのです。
もしご家族やパートナーのご両親が眉をひそめるようなら、「この日に入籍したい理由」を丁寧に説明しましょう。
入籍日というのは、ふたりが一生共有する大事な記念日。
周囲の理解を得ながら、祝福されて入籍ができたら良いですね。
お盆は縁起の悪い日ではない
お盆は、亡くなったご先祖様など、霊的な対象と深い関わりがあります。
「死」のイメージがどうしても付くので、お盆は縁起が悪い日、と認識をされていることも多いのが事実。
でも本当は、お盆は縁起の悪い日ではありません。
お盆が日本古来からの伝統行事である理由は、「感謝をする日」だからです。
今生きている人々は皆、先祖代々からの長い長い歴史を経て、つながっていったもの。
だからお盆には、ご先祖様から受け継いだ血筋に感謝しながら、「いつも見守っていてくれてありがとうございます」と供養してあげるのです。
ですから、お盆は縁起が悪い日ではないのです。
もし入籍をしたい日がお盆の期間と重複した場合は、それもひとつのご縁と考えましょう。
結婚をするということは、新しい命をつむぐこと。
「ご先祖様から代々受け継いできた命を、私たちもこれから責任を持って受け継いでいきます」という節目の日と考えれば、お盆期間の入籍も決して悪いものではないのではないでしょうか。
お盆に入籍するときの注意点
結婚記念日は、ふたりにとって人生が変わる大事な日。
たとえお盆期間と重なっても、上記のように「私たちはこう思うから」と気にせず入籍を予定することもあるでしょう。
しかしお盆に入籍を考えているのなら、いくつかの注意点があります。
なぜから結婚とは、ふたりだけの問題ではないからです。家族や親戚など、すべての身内に関わる一大イベント。
本当に祝福されるためには、2つの注意点を乗り越えなければなりません。それは、以下の通りです。詳しくは次の章で見ていきましょう。
・周りの理解が必要
・結婚式がお盆は嫌がられるかも
周りの理解が必要
「お盆に入籍するの?」
おふたりの結婚報告を聞いた周囲の方は、このように疑問を抱くこともあるでしょう。
大事なのは、「なぜこの日でなければダメなのか」をきちんと伝えることです。「お盆ということに気づいていないの?」と捉えられてしまうと、「世間知らず」「不謹慎」の烙印を押されかねませんから。
遠慮せずに、自分たちの言い分を丁寧に主張しましょう。「この日がパートナーの誕生日で」「〇年前のこの日に初めて出会ったから」などの理由を誠実に伝えれば、「そういうことなのね」ときっと分かってくれるはず。
また晴れて入籍を終えた後も、毎年巡ってくる記念日です。
結婚記念日の当日に祝いたいお気持ちはわかりますが、家族ぐるみでの付き合いも増えてくるため、お盆の行事を最優先するようにしましょう。
例えば「家族と親戚みんなでお墓参りに行きたいんだけど、どうしてもこの日しかみんなの都合が付かないみたいで・・・」など結婚記念日に予定の相談を受けたとしても、「いやその日は夫婦ふたりで祝いたいので」と断らないのがベスト。
今後のためにも、お盆期間は家族や親戚との付き合いを優先させるようにしましょう。
ふたりの記念日はまた別の日に祝うようにすれば、親戚づきあいに亀裂が入ったり角が立つこともありませんよ。
結婚式がお盆は嫌がられるかも
お盆の入籍は問題ないということをご説明して参りましたが、お盆の結婚式には注意が必要です。
もちろん「お盆に結婚式を挙げるのは禁止」などの法律はないのですが、周囲から嫌がられる可能性があります。
なぜなら、お盆の期間はほとんどの方がお墓参りや帰省などの予定を入れるためです。
結婚式にお盆の時期を指定されると、行きたくても参加できない人が増えてしまうことでしょう。またこの時期は会社の連休とも重なるので、家族旅行に出かける予定を立てている方も多いかもしれません。
大切な人たちに、どちらを取るかの選択を突き付けるのは酷ですし、どちらかを選んだとしても選べなかったほうに対しての心残りは付いてまわるでしょう。
大事な人たちをお招きするからこそ、「うんその日なら大丈夫だよ! おめでとう!」と快く祝ってもらえるような日取りを意識したいものですね。
ただ、お盆の時期は、ご先祖様が地上に下りてきている日。
結婚式を挙げれば、きっとご先祖様も陰ながら見守って喜んでくれるかもしれません。
つまり、お盆の結婚式はNGではないものの、もし挙式をするならお招きする方々とよく話し合って決めることをおすすめします。
もし結婚式を挙げるなら、屋内のシーンを多くした方が良いでしょう。
夏真っ盛りの灼熱の炎天下ですから、参列者の負担にならないように挙式の演出を工夫したり、あるいは日中ではなくてナイトウェディングを選択するのも一つの方法です。
ウェディングプランナーと相談して、新郎新婦もゲストたちも、皆が気持ちよく過ごせる1日にしてくださいね。
まとめ
お盆の入籍について詳しくご紹介してきましたが、いかがでしたか。
入籍は、自分たちだけではなくて、自分の家族や相手の家族などたくさんの方が関わること。まして結婚式を挙げるとなると、尚更です。
お盆の入籍は決して悪いことではありませんが、皆から笑顔で祝福されるためには、事前の説明は必須。結婚式を挙げるなら、相手の予定や都合も考えつつ、相談しながら決めていきましょう。