結婚をする時、多くの人は縁起を意識します。どうして多くの人たちは他の時よりも結婚の時に縁起を意識するのでしょうか。
ここでは、そんな結婚で縁起にこだわる理由について解説します。また、結婚で縁起の良い日取りやお天気、動物などのモチーフや贈り物についてもご紹介していきます。
もくじ
結婚で縁起にこだわるのはなぜ?
他の時には縁起を気にしなくても、結婚だけは縁起を気にするという人は意外と多くいます。それはどうしてでしょうか。
ここでは、結婚で縁起にこだわる理由について解説していきます。
昔は出戻りは家の恥だった
昔の結婚はお見合い結婚が主流でした。家同士がお互いに結婚相手を決めていたのです。ここには、本人同士の意思よりも家同士の都合が大きくかかわっていました。
家同士の結婚で離婚してしまうと、それは家の恥と考えられていました。あらゆる方法を使ってようやく結婚できたのに、それが破談になってしまうことは、その結婚を勧めた家同士の見立てが甘かったと考えられていたのです。
そのような家そのものに泥を塗るようなことがないようにという願いを込めて、縁起を担ぐことが多くなりました。
最後までお互いが夫婦として寄り添ってくれるようにという、家同士の強い願いが込められているのです。
一人で生きていくことが難しい世の中だった
現在では、男性も女性も自分の力で生きていくことが可能な世の中です。ですが、そのようなことが可能になったのは50年ほど前からです。それまでは、自分一人で生きていくことはとても難しい時代でした。
結婚することで、お互いが力を合わせて生きていくことが大切だったのです。また、離婚してしまうと次に新しい人を見つけることが困難な時代でもありました。
そのようなことから、結婚をしたら最後まで寄り添って生きていくことができるようにという願いを込めて、縁起を担ぐようになりました。
結婚で縁起の良い日取り
日本では、結婚で縁起の良い日取りというものがあります。これは六曜というものがあるからです。
六曜とは中国から伝わった時刻の吉凶を占うものでした。それが江戸時代に日本に伝わり、日にちの吉凶を占うものに変化しました。
ここでは、その六曜に関係した結婚で縁起の良い日取りについてご紹介します。
大安
結婚で縁起の良い日取りと言われたら、多くの人たちは「大安」を上げるでしょう。
大安とは、「大いに安し」という言葉を表しています。「すべてにおいて安心できる」という意味です。すべての物事に対して良い影響をもたらしてくれるということです。
特にお祝い事に関してはとても良い影響をもたらしてくれると言われています。そのため、お祝い事である結婚にも最適な日取りとされています。
大安の日に結婚すると、二人は共に末永く過ごせるということです。
友引
結婚に縁起が良い日取りとして、友引も挙げられます。友引の意味は、「友を引く」です。
特に良いことや幸運につながることを行なうと、友人知人にもその幸運のご利益があると考えられています。
特に友人知人を呼ぶ結婚式や結婚パーティなどを行なう場合は、友引を選ぶと良いでしょう。
まだ未婚の友人知人や、出会いがない友人知人にも、恋愛における幸運がもたらされる可能性が高くなります。幸せのおすそ分けができる、ということです。
先勝
先勝も結婚に縁起が良い日取りとされています。先勝の意味は、「先んずれば即勝ち」です。どんなことでも早めに行動を起こすことで、幸運を掴みやすくなるということです。
結婚などのようなお祝い事を執り行なう場合には、午前中を選びましょう。先勝が表している「先」とは、時間帯では正午よりも以前のことを指しています。
午後よりも午前の方が幸せを得やすいということです。
先負
先負は、漢字に「負け」という字が入っているので、結婚では縁起が悪いと思われがちです。ですが、先負には「先んずれば負ける」という意味があります。
早めに行動を起こすと良くないことが起こるということです。これは言い換えるなら、遅めに行動すれば幸運がもたらされるということを表しています。
結婚式を午後から執り行なう場合には、先負を選ぶと良いでしょう。正午よりも遅くから結婚式を始める時には先勝よりも先負の方が、幸運がもたらされる可能性が高くなります。
結婚で縁起の良い天気
結婚式を行なう場合には、天気を気にする人も多いでしょう。快晴の下で結婚式を挙げたいという人は多くいます。ですが、結婚で縁起の良い天気は他にもあるのをご存知でしょうか。ここでは、結婚で縁起の良い天気についてご紹介します。
晴れ
結婚で縁起の良い天気と言えば、晴れです。雲一つないすっきりした晴れの日に結婚をすると、二人の間に暗雲が立ち込めないという考え方から縁起が良いと言われています。
また、晴れには「遥か未来も見通せる」という意味も込められています。未来永劫末永く幸せに二人で歩んでいくことができる、ということです。
雨
意外に思われるかもしれないのが雨です。実は雨も、結婚では縁起の良い天気なのです。雨には浄化の意味が込められています。二人の新しい門出に雨で浄化をして、心機一転でスタートを切るということを表しています。
また、日本ではお天気雨のことを「狐の嫁入り」と言います。結婚の日に狐の嫁入りがあると、豊かさをもたらしてくれると言われています。狐はお米の神様の使者とされています。その狐が雨を降らしてくれることで、結婚してもお金に困らない生活ができると考えられているのです。
雷
雷も結婚で縁起の良い天気です。雷は落ちるとその年のお米が豊作になると言われています。これが転じて、豊かさをもたらしてくれると考えられています。狐の嫁入りと考え方が似ています。
結婚式の日に雷が起こったら、二人の明るい未来を予想してくれています。特に食べることに困らない生活を送ることができる、というメッセージです。
結婚で縁起の良い動物
結婚では縁起の良い動物がいます。結婚式でモチーフとして使われることも多い動物です。ここでは、そんな結婚で縁起の良い動物についてご紹介していきます。
鶴
結婚で縁起の良い動物として最も良くモチーフに使われるのは鶴です。鶴は「亀」とセットで縁起の良い動物として、古くから日本で愛されてきました。
「鶴は千年、亀は万年」ということわざにも表されるように、鶴を結婚でのモチーフに使うことで、いつまでも長く支えながら生きていくという意味が込められています。
ハト
ハトも結婚での縁起の良い動物として用いられます。特に白いハトは、平和の象徴です。結婚した後も大きな問題や困難がなく、平穏に過ごせるようにという願いが込められています。
また、白いハトは愛の象徴としての意味も込められています。結婚した二人がお互いをいつまでも愛し合って生きていくことができるように、という気持ちも込められているのです。
豚
豚も結婚での縁起の良い動物です。意外に思われるかもしれませんが、ドイツでは豚は豊かさの象徴とされています。トイレに豚の置物を置いておくと、お金に困らないという言い伝えがあります。
結婚でも豚をモチーフに使うことで、お金に困らない生活ができるとされています。これは
本当のお金のことだけではなく、「仕事に困らない」や「良いご縁がある」などのような意味も込められています。
結婚で縁起の良い贈り物
友人知人が結婚した時には、縁起の良い贈り物をすると大変喜ばれます。それでは、結婚で縁起の良い贈り物とはどんなものがあるかご存知でしょうか。
ここでは、結婚で縁起の良い贈り物をご紹介します。参考にしてみてください。
フクロウの置物
フクロウの置物は結婚で縁起の良い贈り物です。フクロウは学問の神様とされています。ですが、結婚でも大変縁起の良い動物なのです。何故なら、「フクロウ」を「不苦労」と当て字で表すからです。
フクロウの置物には小さくて可愛いものも数多く売られています。大きすぎると場所を取ることがあるので、手乗りサイズの小さなものを選んで贈ると良いでしょう。
箸
箸も結婚での縁起の良い贈り物とされています。お箸を贈ることで、「生涯、食べることに困らない」という意味が込められています。広い範囲で豊かさをもたらしてくれる大変縁起の良い贈り物なのです。
お箸を結婚の贈り物として贈る時は、長く使えるものを贈ると良いでしょう。名前を入れたお箸や干支が入ったお箸などもあります。このようなお箸を結婚式の贈り物として贈ると、さらに縁起の良いものとして喜ばれます。
観葉植物
実は観葉植物も、縁起の良い結婚の贈り物です。特に葉っぱの大きな観葉植物は、その家に入り込んでくる悪いエネルギーを吸い取り、良いエネルギーに変える効果があります。リビングに置くと、風水としても大変縁起の良い効果が得られます。
観葉植物の中には、「幸福の木」という名前のものや「金のなる木」という名前のものもあります。このような観葉植物を結婚の贈り物として贈っても喜ばれるでしょう。
まとめ
結婚は人生の大きな一大イベントです。結婚の時だけは縁起を担ぐ、という人も多くいます。ぜひ、ここでご紹介した日取りやモチーフなどを参考にしてみてください。縁起を担いで幸せな結婚生活を送りましょう。