なぜこの七人?縁起物の象徴【七福神】についてご紹介!

 

お正月や縁起のいい行事の時に必ずといっていいほど目にする「七福神」。宝船に乗っている7人の姿、一人一人の神様についてご存知でしょうか?実は一人一人もとても縁起のいい神様たちなんです。そちらを紹介します!

もくじ

七福神の由来とは?

 (11808)

七福神とは、福徳(幸福と財産)の神様として古くから信仰されている7柱の神様のことをいいます。

(神様は1人、2人ではなく1柱、2柱と数えます。読み方は「はしら」です)

仏教経典の「七難即滅七福即生(しちなんそくめつしちふくそくしょう)七難を消滅すれば、七福が生ずる」から、七福神の信仰が生まれたそうです。

室町時代(1336年~1573年ごろ)のころから、幸運、金運、福を授けてくださる神様としてまとめて信仰されるようになりました。

宝船に乗っている絵が多いのは、七福神が海の向こうの世界からいらっしゃるという発想からきているそうです。

お正月や縁起のいい行事の時は必ずといっていいほど目にする七福神。
宝船に乗っている姿を見るとわかるけど、一人一人の神様についてもわかりますか?
実は一人一人もとても縁起のいい神様たちでしっかりとした起源・由来があるんです。

恵比寿天

 (11809)

七福神中で唯一の日本の神様。いざなみ、いざなぎの二神の第三子といわれ、満三歳になっても歩かなかったため、船に乗せられ捨てられてしまい、やがて漂着した浜の人々の手によって手厚く祀れれたのが、信仰のはじまりと伝えられている。左手に鯛をかかえ右手に釣竿を持った親しみ深いお姿の、漁業の神で、特に商売繁昌の神様としても信仰が厚い。
とても有名な神様の子供なのに、3歳まで歩けず、船に捨てられた過去があるなんて驚きです。
でもこの恵比寿天が一番有名な気がします。
大きな鯛を抱え、やさしく微笑む姿は西日本では「えべっさん」と呼ばれ、人々に親しまれています。

布袋尊

 (1865)

七福神中、唯―の実在人物。中国の戦国時代の禅僧で名を契此(かいし)といい、諸国を放浪して預言、託宣を行い、優れた予知能力から弥勒菩薩の化身とされた。福々しい笑顔と太鼓腹、肩に下げた大きな袋が特徴。この袋は喜捨物を入れる袋だが堪忍袋ともいわれ、人格を円満に導く功徳ありとされる評知と和合金運招福の神。
実在していた人物が神様になるということもあるんですね。
布袋尊が持っている袋が堪忍袋なので「堪忍袋の緒が切れる」という言葉が生まれたんですね。
それほど温和な神格のある神様ということです。

大黒天

 (11810)

大黒天は、大自在天の化身ともいわれ、大国主命と神仏習合したものである。一度仏となったが、人々に福徳を授けるために再びこの世に現れたという。大地を掌握する神様(農業)でもある。大きな袋を背負い、打出小槌をもち、頭巾をかぶられた姿が一般によく知られていて財宝、福徳開運の神様として信仰されている。

毘沙門天

 (1867)

四天王の一神で、財宝の象徴である北方の守護神。ルーツはヒンドゥー教の神で、仏教とともに伝来した。甲冑を着けて矛と宝塔を持ち、邪鬼を踏む姿で描かれる。古くは武運の神として上杉謙信ら戦国武将の信仰を集めた。厄除け。恵方の神であり、財運を授け、大願成就を助けるとされる。

弁財天

 (11811)

七福神中、唯―の女神。サラバスティ樫な例と呼ばれるインド古代神話の水神で、ヒンドゥー教では梵天(ぼんてん)の妃。琵琶を奏でる絶世の美女の姿で描かれることが多い。水の流れる妙音から音楽、弁舌を司るとされ雄弁と智恵を授け、芸能、学問の分野での成功。名誉を与えるとされる。金運、財運をもたらすともされる。
唯一の女性の神様。とても美しく、秘話を奏でる姿が印象的な神様です。

寿老人

 (11812)

鹿を伴い、長頭で白髪、団扇と杖を持つ姿をしています。

南極星の化身ともいわれ、健康、長寿、幸福の神様とされています。

樹老人と書くこともあり、樹木の生命力から長寿を象徴しています。

また、福禄寿とあまりにも似ていることから、同じ神様として考えられていたこともあるようです。

福禄寿

 (11813)

鶴を伴い、背が低く、長頭で長いひげをはやした姿をしています。

中国の道教の神様です。

南極星の化身ともいわれ、福徳、人徳、長寿の神様とされています。

福禄寿と寿老人は名前も見た目も似ていますよね。
失礼ながら、私もどちらの神様が寿老人なのか、わかりませんでした。

七福神それぞれの福

 (11814)

恵比寿 ・・・・・・ 商売繁盛、除災招福、五穀豊穣、大魚守護の神様
大黒天 ・・・・・・ 五穀豊穣、子孫愛育、出世開運、商売繁盛の神様
弁才天 ・・・・・・ 恋愛成就、学徳成就、諸芸上達、福徳施与の神様
毘沙門天 ・・・・・ 武道成就、降魔厄除、家内安全、夫婦和合の神様
布袋尊 ・・・・・・ 千客万来、家運隆盛、家庭円満、商売繁盛の神様
寿老人 ・・・・・・ 幸福長寿、家庭円満、延命長寿、福徳智慧の神様
福禄寿 ・・・・・・ 財運招福、延命長寿、立身出世、招徳人望の神様
七人の神様が同じ船に乗って一緒にいることで、難も消滅し、福を与えてくれる。
一人一人にも七人そろってもちゃんと意味がある。
最強に縁起のいい神様になるんですね。

日本の神様はたった一人だけ。

七福神が7柱の神様のことということはわかっていても、その中で日本の神様は恵比寿さまだけだったことに驚きますね。

インドや中国からいらっしゃった神様たちが、現在の日本でも信仰されているのは、さまざまな宗教や信仰が受け入れられている日本らしいとは思いませんか?

七福神は、インド、中国、日本のきまざまな神様から成っているのですね。
日本ではこんなに個性豊かな、国も過去も違う神様なのに力をあわせて航海し、
みんなに福を授けてくれる神さまに尊敬の念と感謝を感じたのではないでしょうか。
絵写経

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